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シリーズ 患者さんの言葉の本当の意味を考えていますか その6回
「痛いからやりたくない」の本当の意味を考えていますか?
「今日は痛いから、やめておきます。」
リハビリをしていると、よく耳にする言葉です。
この言葉を聞いたとき、
「少しなら動いた方が良くなりますよ。」
「痛くても無理のない範囲で頑張りましょう。」
そんな声をかけた経験はないでしょうか。
もちろん、それが必要な場面もあります。
でも、一度立ち止まって考えてみてください。
患者さんが言う「痛い」は、本当に痛みだけなのでしょうか。

「痛い」という言葉の中には、さまざまな思いがある
例えば、
「前に動いたあと、一日中痛くなってしまった。」
「転んで骨折したことが忘れられない。」
「息が苦しくなるのが怖い。」
「また失敗して迷惑をかけたくない。」
「頑張ると夜まで疲れてしまう。」
患者さんは、こうした思いを一つひとつ説明することはあまりありません。
それらをまとめて、
「痛い。」
という一言で表現していることがあります。

「痛み」を評価しても、「痛みの意味」は分からない
理学療法士は、
痛みの場所や強さを評価します。
VASやNRSを使い、
動作との関係を調べます。
もちろん、それはとても大切です。
しかし、
同じ「痛みが5」でも、
「少し動けば大丈夫。」
という人もいれば、
「また悪くなるのでは。」
と強い不安を抱えている人もいます。
数字だけでは、その違いは見えてきません。
セラピストならどう関わるか
「どこが痛いですか?」
だけで終わらせず、
「何をすると一番心配になりますか?」
「前にも同じようなことがありましたか?」
「一番困っているのは痛みですか、それとも別のことですか?」
そんな質問をしてみると、
患者さんが本当に困っていることが見えてくることがあります。
その答えによって、
リハビリの進め方も変わるかもしれません。
運動量を調整した方がいいのか。
安心して動ける環境を作ることが先なのか。
まずは話を聞く時間が必要なのか。
大切なのは、「痛み」を治療することだけではなく、「痛み」という言葉の背景を理解することなのだと思います。

おわりに
「痛いからやりたくない。」
その言葉を、
「痛みがあるから。」
だけで終わらせない。
その人は何を怖がっているのか。
何を不安に思っているのか。
何を守ろうとしているのか。
その背景を知ろうとすることが、本当にその人に合ったリハビリにつながります。
患者さんの言葉は、ゴールではありません。
その人を理解するための入り口なのだと思います。

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