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理学療法士である自分が、再度患者の立場に立つことになっだことで、 感じたことを書き記したシリーズが始まります。
題して『患者さんの言葉の本当の意味を考えていますか?』
もちろん僕が理学療法士を代表しているわけではないし、患者を代表でしているわけでもありません。
内容はただの雑感にすぎませんが、理学療法士を含め、医療に関わる人が少しでも患者の気持ちを思い測る助けになれば幸いです。
どうぞ、よろしくお願いします。
シリーズ 患者さんの本当の言葉の意味を考えていますか? その1回
「家に帰りたい」の本当の意味を考えていますか?
「家に帰りたい。」
リハビリの現場で、患者さんからよく聞く言葉です。
この言葉を聞いたとき、私たちは何と答えているでしょうか。
「まだトイレが自立していないから難しいですね。」
「もう少し歩けるようになってからですね。」
「ご家族がまだ心配されています。」
もちろん、これらは現実的に大切な視点です。
しかし、その言葉だけで終わってしまうことがあります。
「家に帰りたい」は、本当に家に帰りたいだけなのでしょうか
患者さんは、本当に「家」という建物に戻りたいだけなのでしょうか。
少し立ち止まって考えてみると、その言葉の中にはさまざまな意味が隠れていることがあります。
例えば、
* 自分のベッドで眠りたい
* 愛犬や愛猫と一緒に過ごしたい
* 家族と食卓を囲みたい
* 好きな時間にお茶を飲みたい
* 誰にも遠慮せずに生活したい
* 「患者」ではなく、一人の自分として暮らしたい
「家に帰りたい」という一言には、その人が大切にしてきた生活そのものが込められているのかもしれません。
私たちは「できる・できない」で考えすぎていないか
リハビリでは、
「歩けるようになること」
「トイレが自立すること」
「転倒しないこと」
など、能力に目が向きがちです。
もちろん、それらは重要です。
しかし、能力だけを基準に考えてしまうと、本人にとって本当に大切なものを見失うことがあります。
「家に帰るにはまだ早い。」
その判断は正しいかもしれません。
でも、その間に失われていく時間は戻ってきません。
高齢の患者さんであればなおさらです。
季節は巡り、家族との時間も、愛犬と過ごす時間も、一日一日がかけがえのないものです。

大切なのは「なぜ帰りたいのですか?」と聞くこと
「家に帰りたい。」
そう言われたら、
「どうして家に帰りたいと思われるのですか?」(聞きかた要注意!)
そんな一言を返してみるだけで、その人の価値観が見えてくることがあります。
もしかすると、
「庭の花が心配なんです。」
かもしれません。
「妻と一緒にご飯を食べたい。」
なのかもしれません。
「最期は家で過ごしたい。」
という思いなのかもしれません。
その答えによって、リハビリの目標も支援の方法も変わります。

言葉の奥にある「意味」を知る
患者さんは、自分の思いをいつも上手に言葉にできるわけではありません。
だからこそ、私たちは言葉をそのまま受け取るのではなく、その背景にある意味を考え続ける必要があります。
「歩けるようになること」が目標なのではありません。
「その人らしく生きること」が目標です。
患者さんの一言は、その人の人生を知るための入り口です。
言葉を聞くだけではなく、その意味を知ろうとすること。
それこそが、本当の意味で患者さんに寄り添うということなのではないでしょうか。
患者さんの言葉には、いつも意味があります。
その意味を知ろうとすることが、リハビリの第一歩なのかもしれません。
このシリーズは週に1回くらいのペースで続けていきたいと考えています。
よろしくお願いします。
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