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チーム医療は「脳の多様性」でできている
医療の現場で働いていると、
本当にいろいろなタイプの人がいると感じます。
患者さんの気持ちに敏感な人。
物事を論理的に整理するのが得意な人。
細かいミスにすぐ気づく人。
全体の流れをうまく調整する人。
同じ職業でも、
その働き方や考え方は驚くほど違います。
そして時々、
その違いが衝突を生むこともあります。
しかし最近、私は思うようになりました。
もしかすると医療という仕事は、
こうした違いがあるからこそ成り立っているのではないかと。
◼️ 医療者の認知スタイル
人の脳の働き方には、さまざまな特徴があります。
例えば、
- 人の感情を敏感に感じ取る人
- 物事の構造を理解するのが得意な人
- 手順を正確に守ることが得意な人
- 状況を俯瞰して見るのが得意な人
どれも大切な能力です。
しかし、どの能力が強いかは人によって違います。
医療の現場では、この違いが時々問題になります。
「どうしてこの人は、こんな言い方をするのだろう」
「もう少し患者さんの気持ちを考えてほしい」
そう思うこともあります。
逆に、
「感情に引きずられすぎではないか」
「もっと客観的に判断すべきではないか」
と感じることもあります。
こうしたすれ違いは、
性格の問題というより
認知スタイルの違い
なのかもしれません。
◼️ 一人では医療はできない
医療は、ひとりで完結する仕事ではありません。
医師、看護師、リハビリスタッフ、
薬剤師、検査技師、ソーシャルワーカー。
多くの職種が関わりながら、
一人の患者さんを支えています。
もし全員が同じ考え方をする人だったら、
どうなるでしょう。
おそらく医療は、うまく回らないでしょう。
例えば、
- 感情に敏感な人だけのチーム
- 論理だけで動くチーム
どちらも、どこかで限界が来ます。
医療には
感情を理解する力と
冷静に判断する力
その両方が必要なのです。

◼️ 違いは「弱点」ではない
人の違いは、時々ストレスになります。
しかしその違いは、
見方を変えれば役割の違いでもあります。
例えば、
細かいことにこだわる人は
安全管理に強いかもしれません。
感情に敏感な人は
患者さんとの関係を築くのが得意かもしれません。
論理的な人は
難しい問題を整理する力があるかもしれません。
つまり、
同じタイプの人だけでは医療は成立しない
のです。
◼️ 脳の多様性という視点
最近、「神経多様性(ニューロダイバーシティ)」という言葉を耳にすることがあります。
これは、
人の脳の働き方には多様性があり、それを単なる欠点として見るのではなく違いとして理解しよう
という考え方です。
医療の現場を見ていると、
この考え方はとても実感に近いように思います。
医療は、ある意味
さまざまな脳の働き方が集まって成り立つ仕事
なのかもしれません。

◼️ 最後に
人の考え方や感じ方は、それぞれ違います。
その違いは、時にすれ違いを生みます。
しかしその違いこそが、
医療を支えている力でもあります。
チーム医療とは、
同じ考え方の人が集まることではなく、
違う考え方の人が協力すること
なのかもしれません。
もし誰かの言動が理解できないとき、
それを単なる性格の問題として片付けるのではなく、
「この人は、自分とは違う脳の使い方をしているのかもしれない」
そう考えてみると、
少しだけ見え方が変わることがあります。
医療という仕事は、
きっとそうした違いの上に成り立っているのだと思います。

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