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患者さんから東洋医学の質問を受けたとき、どう答える?
ー理学療法士としての“ちょうどいい距離感”とは
患者さんとお話をしていると、時々こんな質問をいただくことがあります。
- 「足の裏のツボは内臓につながっているんですか?」
- 「この場所を押したら胃が良くなりますか?」
- 「ツボを刺激したら歩きやすくなるんでしょう?」
理学療法士は“体の専門家”というイメージを持たれているため、
「それくらい知っていて当然」と思われがちです。
ですが、東洋医学やツボの概念は、私たち理学療法士が普段学んでいる西洋医学とは体系が異なります。
そこで本記事では、東洋医学の話題を振られたときに、患者さんを否定せず、専門性も保ちながら返すコツをお伝えします。

■ なぜPTはツボの理論を説明できないのか?
理学療法は西洋医学に基づいています。
・解剖学
・生理学
・運動学
・神経科学
これらを土台に「身体の構造と機能」を評価する学問です。
一方、東洋医学は「気・経絡・陰陽」といった独自の概念を使います。
そのため、ツボそのものを“科学的にどうつながっているか”と説明することは専門外になります。

■ とはいえ、完全に切り捨てると関係性が悪くなる
患者さんが東洋医学を話題に出す背景には、
- 不安の気持ち
- 自分の体をなんとかしたいという想い
- ネットやテレビの情報に影響されている(これ、本当に多い!)
- 身体の専門家に確認したい
こうした自然な心理があります。
ここで「わかりません」「科学的に証明されてません」だけで返すと、
相手を否定されたように感じさせてしまうこともあります。
■ 最もスムーズな返し方:「尊重 → 専門の線引き → 身体の説明」
① 相手の考えを否定しない
「東洋医学には独自の理論があって、興味深いですよね。」
まずここで壁を作らないことが大切です。
② 理学療法士の専門領域をやわらかく伝える
「私は理学療法の枠組みで、解剖学や神経・筋の働きからお体をみているので、
ツボそのものは専門ではないんです。」
はっきり線引きしつつも、言い方はやわらかく。
③ “身体のプロ”として言える部分は補う
「ただ、足裏を押して楽に感じる理由は、筋膜や血行の変化で説明できますよ。」
完全に突き放すのではなく、
PTとして提供できる視点を足してあげると、相手も理解しやすいです。

■ 実際の臨床で使いやすい万能フレーズ
● 「東洋医学の考え方もありますが……」
「その考え方は東洋医学の理論ですね。
私は西洋医学の理学療法の観点でお体を見ています。」
● 「押されて楽になる理由なら説明できますよ」
「ツボの意味は専門外ですが、押されて楽に感じる仕組みは筋肉や神経から説明できます。」
● 「安全にできる範囲ならお伝えできます」
「強く押しすぎると炎症が悪化することもあるので、
もしされるなら痛みが出ない強さでお願いしますね。」
専門外の責任は負わず、それでも患者さんの不安には寄り添う。
このバランスが大切です。
■ 患者さんの“期待”に引っ張られすぎなくていい
患者さんは「体の専門家=全部知っている」と思いがちです。
理学療法士と整体・鍼灸・リフレクソロジーが混同されることも珍しくありません。
しかし、それは患者さんの誤解であり、こちらが悪いわけではありません。
大切なのは
適切な線引きを保ちながら、患者さんを傷つけずに説明すること。
その一言で、その後の関係性がぐっと楽になります。
■ まとめ
東洋医学の質問をされたときのポイントは、この3つです。
- 否定しない
- 専門領域を丁寧に伝える
- PTとして説明できる部分だけに絞る
患者さんとの関係性を保ちつつ、
こちらの専門性も守れる“やわらかい線引き”ができると、
毎日の臨床がぐっとラクになります。

最後まで読んでいただき、ありがとうございました。
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