優秀なのに患者と衝突する医療者の特徴 〜医療者は問題解決思考?〜

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優秀なのに患者と衝突する医療者の特徴

医療の現場で、こんな人に出会うことがあります。

知識もある。

技術も高い。

仕事も早い。

それなのに、なぜか患者さんと衝突することが多い医療者です。

患者さんから「冷たい」と言われたり、家族から不満が出たり、

チームの中でも少し距離を置かれていたりします。

しかし、その人が特別怠けているわけではありません。

むしろ逆で、とても真面目で優秀な人であることが多いのです。

なぜ、こういうことが起きるのでしょうか。

ちょっと考えてみました。

 

◼️「正しいこと」を言っている

こうした医療者に共通しているのは、

“言っている内容は正しい“ ということです。

例えばこんな場面です。

患者さん:「もう少し歩けるようになりますか?」

医療者:「年齢的にも難しいと思います」

医学的に見れば、それは正しい説明かもしれません。

しかし患者さんは、その言葉を

「もう良くならない」

という宣告のように受け取ってしまうことがあります。

ここで問題になるのは、

内容の正しさではなく、伝わり方です。

 

◼️ 医療者は「問題解決モード」になりやすい

医療者は日々、問題を解決する仕事をしています。

  • 病態を理解する
  • 原因を探す
  • 対処方法を考える

この思考はとても重要です。

しかしこの思考が強くなると、

患者さんとの会話も、問題解決の会話になりやすくなります。

 

例えば、

患者:「最近、歩くのが怖いんです」

医療者:「筋力が弱いのでトレーニングしましょう」

医学的には正しい対応です。

しかし患者さんが求めているのは

「解決策」ではなく、「気持ちをわかってもらうこと」

のこともあります。

 

◼️「感情の会話」と「問題の会話」

人間の会話には、大きく分けて二つあります。

感情の会話

  • 不安
  • 悲しみ
  • 怖さ
  • 希望

問題の会話

  • 原因
  • 方法
  • 手順
  • 対策

医療者はどうしても問題の会話に引き寄せられます。

さっき述べた問題解決もモードですね。

問題を解決するのが仕事なので、仕方ありません。

 

一方、患者さんは、感情の会話を求めていることが多いのです。

患者は「このつらさを誰かにわかってもらいたい」と思っているのです。

しかしこのズレが、すれ違いを生むことがあります。

 

◼️「冷たい人」ではない

こうした医療者を見ていると、

「この人は冷たい人なのだろうか」

と思うことがあります。

しかし実際には、そうではない場合も多いのです。

ただ単に、感情の情報を拾うのが少し苦手なだけかもしれません。

人の認知にはいろいろなタイプがあります。

  • 人の気持ちを敏感に感じ取る人
  • 論理や構造を理解するのが得意な人

医療の世界には、後者のタイプも多くいます。

いわゆるASDタイプの人です。

そしてそれは、医療にとって重要な能力でもあります。

◼️ 医療者に必要なのは「翻訳」

患者さんの言葉を聞くとき、医療者には一つの役割があります。

例をあげて説明しますね。

患者さんが「もうダメかもしれない」という場面があります。

この言葉を医学的に解釈すると

「予後が不安」

ですが、感情としては

「怖い」

という意味かもしれません。

そこで、

「怖いですよね」

と一言返すだけで、会話の雰囲気は大きく変わります。

これは特別な技術ではありません。

ただ、感情に少し注意を向けるだけです。

◼️ 最後に

医療者の仕事は、病気を治すことです。

しかしそれだけではありません。

病気を抱えながら生きていく人と、同じ時間を過ごす仕事でもあります。

そのとき必要なのは、

正しさだけではなく“伝わり方“なのかもしれません。

医療者の優秀さは、知識や技術だけでは測れません。

患者さんとの関係の中で、

初めて見えてくるものもあるのだと思います。

私もまだまだ勉強の途中です。(もうすぐ定年まじかですが笑)

 

 

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