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医療従事者に多い?ASD的な認知スタイル
医療の現場で働いていると、ときどき不思議に感じることがあります。
「どうしてこのスタッフは、こんなに人の気持ちに無頓着なのだろう」
患者さんが不安そうにしていても、
家族が困っている様子でも、
あまり気にしていないように見える人がいます。
もちろん悪意があるわけではありません。
ただ、どこか感情に鈍いように感じるのです。
こういう場面に出会うたびに、私はあることを考えるようになりました。
もしかすると医療の世界には、
ASD的な認知スタイルを持つ人が意外に多いのではないか、ということです。
もちろん診断の話ではありません。
あくまで「認知の傾向」の話です。

◼️ 人の認知スタイルは一つではない
心理学では、人の思考の傾向を
- 共感型(エンパシー型)
- システム型
という2つの方向で説明することがあります。
共感型の人は、
- 人の感情を敏感に感じ取る
- 空気を読むのが得意
- 人間関係を大切にする
といった特徴があります。
一方、システム型の人は、
- 物事を論理的に理解する
- ルールや構造を重視する
- 正確さを大切にする
といった特徴があります。
ASDの人は、一般的にシステム型の傾向が強いと言われています。
◼️ 医療という仕事との相性
ここで少し考えてみます。
医療という仕事は、どんな能力を求められるでしょうか。
例えば
- 病態を論理的に理解する
- 手順を正確に守る
- データを冷静に読む
- ミスを防ぐ
こうした能力は、どちらかというと
システム型の思考と相性が良いものです。
つまり医療という仕事は、システム型の人が力を発揮しやすい職業
とも言えるのです。

◼️ 共感だけでは医療はできない
医療の現場では「共感」が大切だと言われます。
それは確かにその通りです。
患者さんの気持ちに寄り添うことはとても重要です。(↓これはやり過ぎ)

しかし一方で、
共感だけでは医療は成立しません。
例えば、
- 緊急時に冷静な判断をする
- 数値を客観的に評価する
- 手順を正確に守る
こうした能力もまた、医療には欠かせないものです。
つまり医療には
共感型の力と、システム型の力の両方が必要
なのです。
◼️ すれ違いが起きる理由
問題になるのは、この二つの認知スタイルがぶつかるときです。
共感型の人から見ると、システム型の人は
- 冷たい
- 空気が読めない
- 配慮が足りない
ように見えることがあります。

一方でシステム型の人から見ると、
- 感情的すぎる
- 非合理的
- 効率が悪い
と感じることがあります。(↓これは単なる勘違い)

これは性格の問題というより、
情報処理のスタイルの違いなのかもしれません。
◼️ 医療現場は「多様な脳」でできている
医療の世界には、さまざまなタイプの人がいます。
- 人の気持ちを敏感に感じ取る人
- データを緻密に分析する人
- 手順を正確に守る人
- 全体の流れを調整する人
どれも必要な役割です。
もし医療者が全員同じタイプだったら、
医療はきっと成り立たないでしょう。
だから医療現場はある意味、
さまざまな「脳のタイプ」が集まってできている場所
なのかもしれません。

◼️ 最後に
人の認知の仕方は、それぞれ違います。
誰かの言動が理解できないとき、
それを単に
「性格の問題」
と考えるのではなく、
認知スタイルの違い
として見てみると、少し理解しやすくなることがあります。
医療の現場には、
共感の得意な人もいれば、
システム思考の得意な人もいます。
その違いを知ることは、
チーム医療を考えるうえでも大切なことなのかもしれません。
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