めまいのリハビリ① 「慣れる」とは何なのか?

めまいのリハビリ① 「慣れる」とは何なのか?

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めまいの(前庭)リハビリ①

「慣れる」とは何なのか?

めまいのリハビリを脳の仕組みからわかりやすく解説

「めまいはありますが、少しずつ慣れていきましょう。」

前庭障害や脳梗塞の後、医師からこのように言われたことがある方は多いと思います。

私自身もそうでした。

正直、その言葉を聞いたときは少し戸惑いました。

「慣れる」とはどういうことなのでしょう。

症状を我慢して生活するという意味なのでしょうか。

それとも、脳や身体に何か変化が起きるのでしょうか。

実は、この「慣れる」という言葉の中には、脳が持つ驚くべき能力が隠されています。

今回は、その仕組みをできるだけ分かりやすく説明したいと思います。

めまいは「耳」だけの病気ではない

「めまい」というと、多くの人は耳の病気を思い浮かべます。

確かに、内耳にある前庭という器官は、身体のバランスを保つために重要な役割を担っています。

しかし、実際にバランスを保っているのは耳だけではありません。

私たちの脳は、常に3つの情報を組み合わせています。

  • 前庭(内耳)
  • 目(視覚)
  • 足裏や筋肉・関節から伝わる感覚(体性感覚)

この3つの情報が一致していることで、

「身体は今どこにあり、どちらへ動いているのか」

を脳は正確に判断しています。

つまり、バランスは脳全体で作られている機能なのです。

なぜめまいが起こるのでしょうか

例えば、右の前庭が正常で、左の前庭が急に働かなくなったとします。

すると脳には、

右からは

「頭が動いています。」

左からは

「動いていません。」

という矛盾した情報が届きます。

脳は混乱し、

「身体が回っている」

と誤って判断してしまいます。

これが強い回転性めまいや眼振の原因になります。

つまり、めまいは単純に「耳が悪い」から起きるのではなく、

左右の情報が一致しなくなることによって生じるのです。

「慣れる」とは脳が学習すること

ここで最初の疑問に戻ります。

「慣れる」とは何なのでしょうか。

実は、これは

脳が新しい身体の状態を学習していく過程

を意味しています。

医学ではこれを

前庭代償(Vestibular Compensation)

と呼びます。

つまり、

「我慢してください。」

という意味ではありません。

脳は壊れた前庭を元通りにすることはできません。

しかし、

「この左右差が新しい普通なのだ。」

と少しずつ学習していきます。

これが「慣れる」という現象の正体です。

なんとなくわかりましたか?

「学習」と言われると、「そんなものかなあ〜」と思いますが、まだ実感としてありません。

この話題、まだまだ続きます。

 

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