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聴力が悪い=言葉が聞き取れない?「語音明瞭度」という検査を知っていますか
難聴になってから、僕は耳鼻科でいろいろな聴力検査を受けるようになりました。
その中に、言葉を聞いて答える検査がありました。
ヘッドホンから聞こえてくる言葉を聞いて、それが何だったのか答えていきます。
僕の記憶では、60dBと100dBくらいの異なる音量で検査をしたと思います。
そこで、ちょっと不思議なことがありました。
音が大きくなったことは分かる。
でも、
大きくなったからといって、言葉まではっきりしたようには感じなかったのです。
残念ながら、そのときの検査結果を僕は聞き取れませんでした。
では、あの検査はいったい何を調べていたのでしょうか。
「何dB聞こえる?」だけが聴力検査ではない
聴力検査というと、
「ピーという音が聞こえたらボタンを押してください」
という検査を思い浮かべる人が多いと思います。
僕も何度も受けています。
これは純音聴力検査といって、周波数の異なる音を使い、「どのくらい小さな音まで聞こえるか」を調べます。
その結果、
「この周波数は○dBくらいから聞こえる」
ということが分かります。

ところが、日常生活で僕たちが聞きたいものは「ピー」という単純な音ではありません。
人の話を聞くときには、
「音がした」
だけでは足りません。
「今の音は『あ』なのか『か』なのか」
といった違いを聞き分けなければ、言葉として理解できないからです。
そこで行われる検査の一つが、語音聴力検査です。
「語音明瞭度」って何だろう?
語音聴力検査では、実際の音声を聞いて、それをどのくらい正確に聞き取れたかを調べます。
たとえば、決められた単音節を聞いて答え、そのうち何%を正しく聞き取れたかを調べます。
これが語音明瞭度です。
つまり、
純音聴力検査
→ どのくらい小さな音まで聞こえるのか
語音聴力検査
→ 聞こえてきた言葉をどのくらい正確に聞き分けられるのか
を調べているわけです。
僕は難聴になるまで、この二つを区別して考えたことがありませんでした。
「耳が悪い」という一言の中にも、違う側面があるのですね。

なぜ音量を変えて何度も調べるの?
僕が検査を受けたときも、音量を変えて言葉を聞きました。
最初は、
「同じ言葉なら、大きな音で聞けば正解しやすくなるのでは?」
と思いました。
もちろん、小さすぎて聞こえなければ、言葉を正しく答えることはできません。
ですから、音を適切な大きさにすることで、聞き取れる割合が上がることがあります。
ところが、語音聴力検査で知りたいのは、それだけではありません。
提示する音の大きさを変えながら、
「どの音量のときに、どのくらい正確に聞き取れるのか」
を調べていきます。
そして、その人が最もよく聞き取れたときの明瞭度も重要な情報になります。
日本聴覚医学会では、語音明瞭度検査で得られた最も高い明瞭度を最高語音明瞭度(語音弁別能)としています。
単に、
「何dBまで聞こえるか」
を見るのとは違う検査なのです。
同じ「難聴」でも、聞き取り方は同じとは限らない
ここが、僕には興味深いところでした。
仮に純音聴力検査の結果が似ている二人がいたとしても、それだけで日常会話の聞き取りまでまったく同じとは限りません。
音への気づきやすさと、言葉を聞き分ける能力は、同じ尺度だけでは表せないからです。
だから、
「聴力が○dBだから、会話もこれくらい分かるはず」
とは単純には言えません。
反対に、
「声が聞こえているんだから、話の内容も分かっているはず」
とも限りません。
語音聴力検査は、その違いを知るための手がかりになります。
補聴器を考えるときにも大切な情報
この違いは、補聴器を使うときにも関係します。
補聴器は、その人の聴力に合わせて、聞こえにくい音を適切に増幅するよう調整します。
でも、補聴器をつけて音が聞こえるようになったことと、会話をどの程度理解できるようになったかは、同じではありません。
だから補聴器について考えるときには、
「音が聞こえるようになったか」
だけでなく、
「補聴器を使った状態で、実際の言葉をどの程度聞き取れているのか」
を見ることも大切になります。
僕自身も、補聴器をつけるようになってから、この違いを実感するようになりました。
僕の結果は、まだ知りません
さて。
ここまで語音明瞭度について書いてきましたが、肝心の僕自身の数字はまだ分かりません。
検査は受けました。
でも、
検査結果を説明してもらっても、聞き取れなかったのです。
難聴の検査結果が、難聴のために分からない。
ちょっと笑えないような、笑えるような話です。
次回の耳鼻科では、前回の検査結果について、
「それぞれの音量で語音明瞭度は何%だったのか」
「最高語音明瞭度は何%だったのか」
を、今度は文字でも確認してみようと思っています。
その結果が分かったら、この記事にも追記するつもりです。
「聞こえる力」を一つの数字だけで考えない
難聴になる前の僕は、「聴力」というものをかなり単純に考えていました。
聞こえるか、聞こえないか。
そして、聞こえなければ音を大きくすればいい。
でも実際に自分が難聴になり、いろいろな検査を受けてみると、それだけではないことが分かってきました。
どのくらい小さな音まで聞こえるのか。
そして、
聞こえた言葉を、どのくらい正確に聞き分けられるのか。
どちらも「聞こえ」を知るための大切な情報です。
僕自身の語音明瞭度がどのくらいなのか。
次の診察では、ちゃんと確認してこようと思います。

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