〈スポンサーリンク〉
今から30年前、僕は学生という身分でありながら、バックパッカーとして生活をしていました。
4ヶ月バイトをして2ヶ月旅行、また4ヶ月働き2ヶ月間旅に…という生活をほぼ4年間。
旅のスタイルは、荷物は出来るだけ少なく、デイパックより少し大きめのバックパックに入る荷物量を基本にしていました。
旅を重ねる度に、荷物は厳選されていき、帰国した後も必要最小限なものしか持たない、旅の延長のような生活をしていました。
そんな調子でしたから、「人生は旅のようなもの」を地でいくような生活に、友人からは変人扱いを受けることもありました。
以下、そんな僕が旅先で学んだ生活の知恵みたいなものをご紹介したいと思います。
共感は得られないかもしれませんが、僕自身、目から鱗が落ちた感覚を持ったことも多く、是非参考にしていただけたらと思った次第です。
まず一つ目から。
身体を洗うものは石鹸だけで良い。
旅を始めた頃、僕は石鹸の他にシャンプー、リンスを持ち歩いていました。
まあ20歳前の若者ですから、オシャレにも気を使います。
ちょっとは髪の毛も気にします。
シャンプー、リンスは必須のアイテムでした。
ところが、ある時、髪を洗った泡で身体を洗ってみたら、あら快適。全然問題ありません。
次の日は身体を洗った石鹸で髪を洗ってみましたが、全然困りません。
元々髪も短いので、そもそもリンスもいらなかったようです。
脱いだ服もそのまま石鹸で洗えば、更にエコですね。
洗濯は、洗濯機がなくともできる。
真面目な話、僕は洗濯は洗濯機でするものだという固定概念を、幼少期からずっと持っていました。
学生時代も引っ越しをして洗濯機がない時も、コインランドリーを探して、洗濯をしていました。
いざ旅に出てみて、コインランドリーはどこにでもあるものではありません。
仕方なく自分で洗うことになるのですが、自分の分だけ洗えばいいと思うとそれほど苦にはなりませんでした。
手洗いという慣れない作業もやってみると意外と楽しい。
次第にシャワーの際に、足で踏んで洗うようになりました。
身体を洗いながら洗濯もできるなんて一石二鳥です。
暑い国だと、洗ったシャツはそのまま着て乾かすこともできました。
ほんと、快適。
味噌または醤油があれば、何でも食べられる。
海外では食生活は困ります。
特に日本食が無性に恋しくなる瞬間は誰にも訪れます。
しかも僕が旅をしていた30年前は、途上国では大都市でない限り日本食レストランはありませんでした。(一部を除きます。)。
ある時、ふと自炊を思いつき、マーケットで灯油のコンロを買いました。
ナスを焼いて、塩をかければ立派な日本食です。
これで醤油や味噌があれば最強だと思い、味噌を自分で作ることを思いつきました。
その時はインドに居たのですが、ネパールに味噌が売ってるという話を聞きつけ、ネパールまで味噌の原料である麹を買いに行きました。
結局は麹を購入できたものの、味噌を完成させるまでには至りませんでしたが、
味噌って案外簡単に作れるんだと、目から鱗が落ちた体験でした。
ボタンのついたシャツは1つはあった方が良いが、基本はTシャツが便利。
ボタンがついたシャツを1枚持っていることは、メリットがあります。
長旅をしているとパーティーに招かれることも幾度かあるはずです。
ちょっとしたフォーマルな装いが必要になることがあるでしょう。
最低限、襟とボタンのシャツがあれば切り抜けられます。
ですがボタンが付いているものは、ちょっと取り扱い注意です。
さっき述べたような方法で洗濯をしていると、洗濯で簡単にボタンが取れてしまいます。
クリーニングに出したとしても、インドなどでは衣類を棒で叩いて洗濯するので、ボタンが壊れるのは必至です。
サンダルはちょっと良いものを。
以前に書いたことがあったような気もしますが、足元は非常に大切です。
安いすぐ壊れるようなものを履いていると、疲れてしまうし、足を痛めかねません。
理学療法士らしく、姿勢を安定させるためとかなんとか言いたくもなりますが、実際は足元から破傷風などの菌をもらわない理由からです。
あまりに暑い時は、部屋の床に水を撒き、気化熱で部屋の温度を下げる。
インドでは酷暑に40度以上になることは稀ではありませんでした。
夜も寝苦しくて何度も目が覚めることもありました。
そんな時、友達の家でおばあさんが水を床に撒いているのを目撃しました。
驚いて聞いてみると、水が蒸発する気化熱で部屋の下温度が少しばかり下がるとのことです。
そう言えば日本でも打ち水ってやってましたよね。
さすがに家の中ではやってませんけど。
そのことを聞いてから、結構実践しました。
日本に戻ってきてからもやってます。
さすがに畳に撒くわけにはいきませんでしたが、足元などに霧吹きでシュッとかけると、その後ひんやりしてスムーズに入眠できるんですよ。
安上がりで環境にも良いですね。
暑い時は動かない。
これも鉄則。
暑いときに何を好んで動かなければならないのか、理解できません。
夕方、少しひんやりした頃から動くのが、熱帯のその土地にあった過ごし方と言えるのではないでしょうか。
まぁ、実際に社会人ともなるとそうも言ってられないんですけど。
シャツ、パンツは2〜3枚あれば十分。
特に暑い国にいると、洗濯したものがすぐに乾きます。
とするのであれば、わざわざたくさんパンツを抱えて旅をしなくてもいいわけです。
大荷物は持たない。
僕は実際2年間インドに住むことになるのですが、やはり荷物を少なくすることは基本だと考えていました。
荷物は人を縛ります。
またいつか書きたいと思っているのですが、僕は荷物を盗まれた経験があります。
カメラなど高価なものが入ったバックパックを。
でも、盗まれてから心が自由に放たれた気がしました。
ものを盗られる心配をしないのは、なんて気持ちのいいものかと。
こんな気持ちになるのだったら、初めからあんな重たいにもつを持って旅するんじゃなかった。
ほんと、そう思います!
以上、ほんとにくだらないことを並べてしまいました。呆れた人もいるでしょう。
お付き合いくださり、ありがとうございました。
〈スポンサーリンク〉