クロス・ウォーク エクササイズ(交差歩行)

クロス・ウォーク エクササイズ(交差歩行)

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クロスウォーク(交差歩行)とは?

〜横歩きとの違いとバランス練習としての特徴〜

今回は、クロスウォーク(交差歩行)という運動を紹介します。

名前の通り、左右の脚を交差させながら横方向へ進んでいく運動です。

ダンスをする方なら、「グレープバイン(ブドウのツル)」というステップを思い浮かべるかもしれません。

一見すると、

「横歩きを少し難しくしただけでしょう?」

と思うかもしれません。

でも、実際にやってみると普通の横歩きとはずいぶん違います。

脚を交差させることで、支持する・重心を横へ移す・脚を交差させる・次の支持脚へ乗り換えるという身体のコントロールが必要になるからです。

 

まず、普通の横歩きから考えてみる

普通の横歩きでは、

横へ一歩踏み出す → 反対脚を近づける → また横へ踏み出す

という動作を繰り返します。

身体は横へ移動しますが、基本的には右脚と左脚の位置関係が大きく入れ替わることはありません。

一方、クロスウォークでは違います。

一方の脚がもう一方の脚の前や後ろを通過します。

つまり、脚をただ横へ運ぶだけではありません。

左右の脚の位置関係そのものが次々と変わっていきます。

ここが、普通の横歩きとの大きな違いです。

 

脚を交差させると、何が難しくなる?

例えば左方向へ進むとしましょう。

左脚を横へ出したあと、右脚を左脚の前、あるいは後ろへ交差させます。

このとき、一時的に両脚が交差した狭い姿勢になります。

その状態でも身体は左方向へ移動し続けています。

つまり、

「安定したところに足を置いてから身体を動かす」だけではありません。

身体を支えながら、反対脚を交差させ、さらに次の支持へつなげていく必要があります。

これがクロスウォークを難しくしている大きな理由の一つです。

筋力だけではなく、動きながら姿勢を調整する能力が求められる運動なのです。

 

クロスウォークのやり方

まず、安定した立位をとります。

ここでは左方向へ進む場合で説明します。

最初に、左脚を左側へ一歩出します。

次に右脚を左脚の後ろ側から交差させ、左方向へ運びます。

そこから左脚を再び左側へ出して、脚の交差をほどきます。

続いて、右脚を今度は左脚の前側から交差させます。

つまり、

横へ → 後ろから交差 → 横へ → 前から交差

を繰り返しながら進んでいきます。

最初からこの4つを連続して行う必要はありません。

まずは、

横へ一歩 → 後ろから交差 → 横へ一歩

くらいから練習してもよいでしょう。

動きを覚えてから少しずつつなげていきます。

 

横歩きとクロスウォークは、同じ「横移動」でも違う

どちらも横方向へ進む運動ですが、私は目的を少し分けて考えた方が分かりやすいと思います。

横歩きでは、身体を横へ移動させながら、左右の脚で交互に身体を支えます。

クロスウォークでは、それに加えて反対脚を支持脚の前や後ろへ通す操作が加わります。

そのためクロスウォークでは、

「どこへ足を置くのか」

「今どちらの脚で身体を支えているのか」

「次にどちらへ体重を移すのか」

を次々と調整しなければなりません。

ですから、

横歩きができる=クロスウォークもできる

とは限りません。

横歩きは安定しているのに、脚を交差させた途端にぎこちなくなる人もいます。

その違いを見ること自体が、身体のコントロールを考えるヒントになります。

 

「中臀筋を鍛える運動」だけではない

もちろん横方向へ身体を支えるため、股関節周囲の筋肉、特に中臀筋は働きます。

ただし、クロスウォークを中臀筋の筋力トレーニングだけとして捉えるのは少しもったいないと思います。

この運動の特徴は、

支持脚で身体を支えること。
横方向へ重心を移すこと。
反対脚を前後へ交差させること。
そこから次の支持へ移ること。

これらを連続して行うところにあります。

つまり、「どこの筋肉を鍛えるか」だけではなく、動きながら身体をコントロールする課題として見ることができます。

 

体幹や骨盤も一緒に動く

脚を交差させながら横へ進むと、下肢だけで動作が完結するわけではありません。

脚の動きに合わせて骨盤や体幹も動きます。

ここで、

「骨盤を動かさないように」

「体幹を絶対に正面へ向けたまま」

と固めすぎる必要はありません。

大切なのは、身体の動きを完全に止めることではなく、ふらついて制御できなくなるほど崩れないことです。

必要な動きは許しながら、次の一歩へつなげていきます。

 

前を通す? 後ろを通す?

クロスウォークでは、反対脚を支持脚の前から交差させる方法と、後ろから交差させる方法があります。

これも同じように見えて、実際にやってみると感覚が違います。

前を通すときと後ろを通すときでは、股関節の動きや身体の位置関係が変わるからです。

「前は簡単だけれど、後ろは難しい」

あるいは、その逆の人もいるでしょう。

左右差が出ることもあります。

すべてを同じようにできることだけを目標にせず、どの方向で難しくなるのかを見るのも一つの方法です。

 

最初から脚を大きく交差させなくてもいい

クロスウォークは、普通の横歩きより難易度の高い運動です。

最初から大きく脚を交差させる必要はありません。

不安定なら、

安定した支持物の近くで行う。
歩幅を小さくする。
ゆっくり行う。
まず横歩きから始める。
前からの交差、後ろからの交差を別々に練習する。

といった方法で難易度を下げられます。

横歩きが十分安定してから交差を加える、という順番でも構いません。

 

膝が痛い人は「交差してはいけない」?

変形性膝関節症があるから、すべての人がクロスウォーク禁止というわけではありません。

ただし、脚を交差させるときに足だけを床に残して身体をひねるような動きになると、膝に負担を感じる場合があります。

膝に痛みが出る。

足と膝の向きが大きくずれる。

身体をひねらないと脚を交差できない。

こうした場合は、無理に続けない方がよいでしょう。

その場合には、脚を交差させない普通の横歩きに戻す方法もあります。

「できる・できない」ではなく、その人が安定して行える方法を選ぶことが大切です。

まとめ

クロスウォークは、単なる「変わった横歩き」ではありません。

横へ身体を移動させながら、

支える。
脚を交差させる。
重心を移す。
次の脚へ乗り換える。

これを連続して行う運動です。

普通の横歩きより複雑なのは、筋力が必要だからだけではありません。

身体を支えながら、次の足をどこへ運ぶのか。

その調整が加わるからです。

まずは普通の横歩き。

そこから小さな交差。

そして、前から、後ろから。

少しずつ動きを複雑にしていく。

クロスウォークは、そんなふうに段階をつけながら行える動的なバランス練習の一つです。

 

ありがとうございました。

 

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