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障害者の呼称の問題
僕が働いているところは、
障害を持って生活をしている方々が多くいらっしゃいます。
医療的なケアが必要で入院されている方もいれば、
社会的な理由で入院となっている方もいます。
入院期間は長期にわたり、何十年も在院しているというケースもあります。
スタッフも彼らを小さい頃から知っていて、
いわば家族のような親密さを持って関わっている場合もあります。
そういう理由もあってか、
彼らを呼ぶ際に、昔の呼び名のまま「〇〇ちゃん」と呼んでいることも
少なからずあるようです。
20歳を超えているにもかかわらず…です。
職場で参加した障害者権利擁護委員会で、そのことが再度問題視されました。
職員に対してアンケートを取った結果、
様々な虐待と思われる項目に関してはほとんどYesが無くなっていたのに対して、
呼称の項目は未だに問題があるという結果でした。
その方の年齢に適切な敬称で呼ぶことができていないようです。
小さい頃からの呼び名を変えるタイミングを、
逃してしまったのかもしれません。
「彼らは介護を受ける側で、スタッフは介護する側」
という関係性は変わることがないため、
子供に対するような呼び方に不自然さを感じなかったのかもしれません。
スタッフの中には、近しくなりたくて、
あえて「ちゃん付け」したりすることもあると言う意見を聞きます。
また、家族が使っているの呼び名と同じにしているという事情があることもあります。
慣れ親しんだ名前を呼ぶと反応が良い、ということもあるのだと思います。
みんな悪気がないのです。
ただ無知なだけです。
親しみを込めて「〇〇ちゃんと」と呼ぶことを
人権侵害と思っていないのだと思います。
では、どう呼べはいいのでしょうか?
基本は次の通りです。
1.その人の性別、年齢に適切な敬称を使用すること。
2.家族や親しい人が使っていたとしても、ネックネームは使わない。
または親しい意味合いであっても、呼び捨てにしない。
3.患者さんの前でなくても、不適切な呼称を用いてはいけない。
例えば、スタッフルームなどクローズな場所でも、決して用いないこと。
そんなに複雑なことではありません。
でも習慣や風土を変えるのは並大抵のことではありません。
僕の職場でも、スタッフ同士が和気藹々と患者さんのことを話しているときに、
会話を止めて注意することは、なかなか難しいのではないかと想像します。
まずは自分が変わることで、職場を変えていく…
そんなふうにできたらいいと思う今日この頃です。
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