上肢の分離運動(肘の屈伸でヘッドタッチ)

上肢の分離運動(肘の屈伸でヘッドタッチ)

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上肢の共同運動パターンとは?

脳梗塞や脳出血などで脳血管障害を患うと、特定の筋群が連動して動く傾向が強くなります。

麻痺側の上下肢のそれぞれの関節を分離して動かすことができなくなり、パターン化した運動となってしまいます。

この運動パターンは、一般的に「屈曲パターン」と「伸展パターン」として分類され、上肢と下肢で特徴的な違いがあります。

ちなみに一般的な上肢の共同運動パターンは以下の通りです。

 

上肢の屈曲共同運動パターン(Flexion Synergy)

• 肩関節の外転・外旋

• 肘関節の屈曲

• 前腕の回外

• 手関節と指の屈曲

• 例: 麻痺側の腕を持ち上げるときに肘が屈曲し、肩が外転・外旋する。

 

上肢の伸展共同運動パターン(Extension Synergy)

• 肩関節の内転・内旋

• 肘関節の伸展

• 前腕の回内

• 手関節と指の伸展または屈曲(硬直が強い場合は屈曲)

• 例: 麻痺側の腕を横に伸ばそうとすると、肩が内転し、肘が伸びきらない。

 

上肢の分離運動(肩を固定した肘の屈伸運動)

脳血管障害を患うと、それぞれの関節を分離して動かすことができなくなり、パターン化した運動となってしまいます。

そこから脱するには、パターン運動から逸脱した運動を促進することが必要です。

今回ご紹介するのは、肩関節を固定しながら肘関節の屈伸をするという上肢の分離運動です。

動かそうとすると、どうしても力が入って、スムーズな運動ができなくなります。

ポイントしては、肩の力を抜いて、ゆっくりと正確に動かすことを心がけましょう。

 

運動の方法

仰向けになります。

麻痺側の上肢を天井に向けて伸ばします。(肩は90度で固定。肘関節伸展位、手関節は中間位)

 

肘を曲げて額に触れます。

 

再び肘を伸展し、

最初の位置に戻します。

 

これを繰り返します。

慣れてきたら、額だけではなく、鼻、顎と順に触っていきましょう。

微妙な角度の調整が良い訓練になるのです。

注意点

肩関節はグラグラしないように固定させます。(動かすところは肘関節のみです)

動きを目で確認しながら正確に動かすようにしてください。

 

ありがとうございました。

 

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