SpO2の表示が難しい場合の対処法(前頭部)

SpO2の表示が難しい場合の対処法(前頭部)

〈スポンサーリンク〉



 

SpO2の表示が難しい場合の対処法

通常SpO2(酸素飽和度)パルスオキシメーターを指につけて測定しますが、それでは正確に表示されない場合があります。

今回は、その際の対処法についてお伝えします。

その前に、基本情報を。

SpO2とは

SpO2経皮的動脈血酸素飽和度」です。

つまりoxygen(酸素)のsaturation(飽和度)をpercutaneous(経皮的)に測定する」ということです。

つまり、動脈の赤血球中のヘモグロビンが酸素と結合している割合をパーセンテージで示したものです。

正常であれば、その結合の割合は9699の値を示します。

パルスオキシメーターは、昔はかなり大きな装置でしたが、現在はコンパクトに小さくなりました。

 

確認事項

測定には、十分な脈動が得られていることが重要です。

SpO29699%が理想的な値ですが、疾患によっては数値が低下することがあります。

代表的なのは、気管支喘息、COPD(慢性閉塞性肺疾患)、肺気腫などです。

 

正確に測定できない理由

SpO2を正確に測定できない理由は以下のようなものがあります。

1プローブをきちんと装着できていない

2プローブが汗や体液で汚染されている

3マニキュアをつけている

4白癬がある

5体動がある

6血液循環不全(冷感、血液低下、脈拍減弱など)

この中でも血液循環不全が重要です。

 

対処法

対策としては側的部位を保温する、マッサージするなどで血流を促進する

       測定部位を変更する

       プローブを変更する(クリップ式より粘着式)

 

前額部が一番

前額部の眼窩上動脈は抹消収縮作用を受け受けにくく、低灌流でのモニタリングに適しています。

眼窩上動脈は頸動脈から直接分岐している動脈なので、最後までSpO2の測定ができます。

ここで測定できなければ、かなり危険な状態と言って良いと思います。

 

※SpO2のデュレイタイム

前額部耳朶(じだ)手指足趾

の順でタイムラグが生じます。(心臓からの物理的な距離のため)

そのため手指や足趾で測定する場合は装着後1分経ってから測定すること。

 

各測定部位の特徴

部位によって、次のような特徴があります。

手指:一般的に使用

足趾:手指で困難だった場合

耳朶:手指、足趾で困難だった場合 脈拍は小さい

前額部:抹消血管収縮作用の影響を受けにくい

    ヘッドバンドで固定する必要がある。

    反応が早く、体動や低灌流に強い

足背、手の甲:新生児・乳幼児に使用

 

 

後日、看護師さんに前頭部の測定について尋ねてみたところ、測定値が正確ではないと理由で、最近は行っていないとのことでした。

 

ありがとうございました。

 

ポチっとお願いします↓

オリジナルイラストランキング

〈スポンサーリンク〉