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今回はストレッチに関して、一般の方向けに簡単に説明してみました。
普段、理学療法士としてストレッチを当たり前のようにしていますが、
今回記事を書くために、昔の教科書を引っ張り出して、『あ〜そ〜だっけ』と改めて思い出すこともありました。
ストレッチとは?
ストレッチは筋肉を伸ばして柔軟性を獲得することです。
理学療法士の竹井仁先生は、次のように定義しています。
「伸展性の低下した筋肉や靭帯、腱などの軟部組織を伸ばして柔軟性を回復するために、他動的、あるいは自分で筋肉を伸ばす方法」
生理学的には、筋肉の緊張の緩和、関節可動域の拡大、疲労の回復などの目的があります。
ストレッチの種類
ストレッチは、大きく2種類に分かれます。
バリスティック・ストレッチとスタティック・ストレッチです。
バリスティック・ストレッチとは、反動をつけて動的に伸ばす方法です。
例えば、下腿三頭筋を伸ばす際、
一方の足を後ろに下げて、踵をリズミカルに弾ませるように床につける方法です。
昔はこの方法が一般的だったように思います。
ラジオ体操でも用いられていますね。
一方、スタティック・ストレッチとは、反動を使わないで、じわ〜と筋肉を伸ばす方法です。
ストレッチでは、いかに力を抜いてリラックスして行えるかが鍵ですが、
この方法はそれがやりやすくなるんです。
反動をつけないために怪我が少なく、安全に行える点もメリットです。
ストレッチのやり方
気をつけたいことは次の2点です。
・反動を使わないで、じわ〜と伸ばすこと
急激にストレッチすると痛みが出現。
そうすると防御反応としてかえって筋肉が収縮してしまい、
目的の伸張ができなくなってしまいます。
・時間をかけて伸ばすこと
これも同じことですが、ある程度の時間をかけて伸ばすことが必要です。
どのようなやり方がいいの?
スタティック・ストレッチは時間をかけてじわ〜っと伸ばす方法です。
ではどのくらい時間をかけて伸ばせば良いのでしょうか?
一般には30秒くらいかけると、筋肉はほぐれると言われています。
これを3回、間に15秒程度休憩を入れます。
休憩の間に弛緩した筋肉の血流が改善します。
その後にストレッチを再開すると、更に深く伸びるようになります。
何回くらいやればいいの?
1回のストレッチが約30秒。
それを3セットできれば理想的です。
では、それを何回行えば良いのでしょうか?
できれば朝昼晩の3回、毎日行えれば最高です。
筋トレのような激しい筋肉へのダメージは少ないでしょうから、毎日やっても平気です。
でも忙しい社会人の方はまず無理ですよね。
1日1回でいいので、やってみましょう。
寝る前、テレビを見ながら行うとか、
生活の中に組み込めば長続きしそうです。
お風呂の後などは、筋肉が弛緩した状態となっているので、効果は抜群です。
ストレッチのポイント
・拮抗筋の最大収縮を行いましょう。
簡単に説明をすると、伸ばしたい筋肉の反対側にある筋肉を「拮抗筋」と言います。
反対の作用を持っています。
ストレッチの最後にその拮抗筋を最大に収縮させて、
反対側の伸ばしたいと思っている筋肉を自らの力で伸ばしていくことをしましょう。
ありがとうございました。
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