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腰痛体操にはさまざまなものがあります。
思いつくだけでも、Williamsの腰痛体操、Mackenzie体操などいくつもあります。
Williamsの腰痛体操(→こちら)
Mackenzieの腰痛体操(→こちら)
それぞれが理論的に構築されていて、
適応もある程度、示されています。
そんな中、巷には「これだけ体操」というものが広まっています。
僕も、テレビの健康番組で紹介されていたものを見たことがあります。
「これだけ」と銘打っているわけだから、一つやればいいことらしいです。
その時のゲストの反応も「本当にこれだけでいいの〜。簡単!」と
容易にできることをアピールしていました。
今回は、この「これだけ体操」を簡単にご紹介することにしました。
では、ちょっと見てみましょう。
これだけ体操とは・・
これだけ体操とは、東京大学医学部附属病院22世紀医療センター運動器疼痛メディカルリサーチ&マネジメント講座(長い!)の松平浩特任教授が考案した、腰痛体操です。
松平先生は、椎間板の中の髄核が中央からずれた状態を
元の良い位置に戻すことが大切であると、この方法を推奨しています。
例えば、家事や育児など前かがみの姿勢をしばらく取っていると、
前弯しているはずの腰椎は後方へ弯曲し、骨盤が後側へ傾いた状態になりやすくなります。
そうすると椎間板の中央にある髄核という組織が後ろへずれてしまいます。
それを元に戻すために、これだけ体操は、腰を反らせる運動を推奨しているのです。
実際のイメージは腰を反らせるのではなく、骨盤を前方に押し出すようなイメージだそうですが。
運動の方法
脚は肩幅よりやや広めに開いて、立位となります。
両手を腰に当てます。
両手を揃えて、指先を下向くようにします。
次に、息を吐きながら、手の平で骨盤を前方向に3秒押し込みます。
単に背中を反らすということではないことに、注意しましょう。
この体操自体は何も珍しいことではありません。
リハビリ業界でも?腰痛体操で取り入れたりしているセラピストも多いと思います。
新しいのは「これだけ」という言葉を使い明確化したことでしょうか。
現代人は忙しく時間に追われている中、これだけやるといいという簡便さに惹かれてしまうのでしょう。
人気の秘密はこうしたことにあるのだと思います。
僕はこれだけ体操の意図は十分に分かった上で、これだけ体操は好きになれません。
これだけでいいと思い込ませる風潮が好きになれないのです。
想像ですが、これを考えた松平先生も本当にこれだけでいいと思っているわけではなく、
広めるためにあえてキャッチーな言葉を使ったんだろうと思いますが‥。
次回に続きます。
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