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誤嚥しづらい(嚥下しやすい)頸部のポジショニング
食べ物や飲み物が飲み込まれると、食道〜胃の方に自然に流れていきますが、
上手く飲み込めないと、本来行かないはずの気管の方に入り込んでしまいます。
これを「誤嚥」と言います。
誤嚥を起こしやすい患者さんは、ベッドの角度や頸部のポジションなどによって、
嚥下機能に著しい差が生じます。
本日は誤嚥しやすい頸部のポジショニングと、
誤嚥しづらい頸部のポジショニング(嚥下しやすい頸部のポジショニング)
をご紹介します。
イラストを描いてわかりやすくしたつもりです。
一般向けの研修会の際にでも、使っていただけたら幸いです。
【悪い例】
・頸部が伸展位。
普通は食べ物を飲み込む際に、喉頭蓋が倒れることで
喉頭口を塞ぎ気管に食べ物が流れ込むことを防ぐ機構があります。
しかし頸部が進展位では、気管の入り口である喉頭口が広くなって、塞ぎづらくなります。
その結果、気管の方に食べ物が流れ込んでしまうのです。
ではどのように改善すればいいでしょうか?
以下に改善例をご紹介しますね。
【良い例】
・顎を引くというよりも、頸部全体を前屈させる。
・顎と首の間に、指が3〜4本入るようにポジショニングします。
顎と首の間に指が3〜4本ほど入るくらいにするということは、
多分、思っているよりたくさんのクッションを詰め込まないといけないということです。
よく枕を1つ多く挿入している例を見ることがありますが、
それでは多分不十分です。
「えーこんなに入れるの!」
って思うくらいでいいと思います。
また身体を安定させるために、足底部にクッションを挿入したり、
また両前腕の下にクッションを挿入したりしても良いでしょう。
今回は簡単に頸部のポジショニングに絞って、ご説明しました。
今回は矢状面のアプローチでしたが、頚部や体幹の変形がある場合は、
前額面のアプローチが必要となります。
また別の機会に取り上げますね。
ありがとうございました。
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