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人工股関節置換術後の禁忌肢位
人工股関節置換(後・側方アプローチ)を行った方は、脱臼の危険性があるため、
日常生活の動作を行う上で、特別に注意が必要です。
一般的には、股関節を曲げる(屈曲)、内側に入れる(内転)、内側に捻る(内旋)の複合運動が禁忌とされています。(詳しくは→こちら)
日本人の生活動作には、股関節を曲げるものが多いため、
脱臼を起こしうる危険性がたくさん潜んでいます。
その中でも、入浴動作は特に脱臼の危険性が高いと言われています。
浴槽をまたぐ過程は、股関節を曲げることになりやすいでしょうし、
浴槽内で沈む過程は、ともすれば股関節を過剰に曲げてしまいがちだからです。
僕が以前担当した人も、浴室で脱臼をしてしまいました(汗)。
今回、人工股関節の手術をされた方の入浴動作のイラストを描いてみました。
参考にしていただけたら、幸いです。
入浴動作の方法
浴槽が半埋め込み式で縁の高さが膝より低い場合は、立って入ります。(足の力が十分にある人に限りますが)
その場合は術側から入った方が楽でしょう。
手すりを持ちながら、術側の膝を曲げて入ります。
また浴槽の縁が高い場は、イラストのように、脚を後ろに蹴り上げるように動かし、股関節を伸展方向に動かすと安全に行えます。
この場合、上体を前傾させると安全性は高まります。
また、浴槽が高い場合や、足の力が弱い場合は、座って行う方法を選択しましょう。
浴槽のふち(または横に設置したシャワーチェア)にお尻を乗せるようにしてまたぐのは、安全な方法です。
その際、背中を後方に倒して、股関節の曲がりを浅くすれば、なお良しです。
体幹がしっかりしていない方の場合は、ご家族や介助者がしっかり支えてあげると良いでしょう。
手術した脚を伸ばしたまま、腰をおろします。
浴槽をまたぐ方法は、片麻痺の場合と同様に手術をしていない方の脚から入っても良いと思います。
どちらの場合でも術側の股関節を禁忌肢位(屈曲、内転、内旋)にならないように注意すれば問題ありません。
その他の注意点
入浴動作以外にも、浴室では危険な動作があります。
例えば、お風呂の椅子は一般的に低いことが多いです。
低い椅子に座ると、股関節が過剰に屈曲することになるため、避けましょう。
(↑これは、だめですね)
また浴室内(浴槽内も)滑りやすいため、滑り止めマットなどを敷くようにしましょう。
ありがとうございました。
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