本場のインド人に、日本のカレーは受け入れられるか?

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日本のカレーは美味しい。100%美味しいです。

そもそも美味しくないカレーに出会ったことがありません。

でもそんな日本のカレーが、カレー発祥の地のインド人にとってはどーなんだろうって考えたことはありませんか。

今回はそんな疑問への、ささやかな回答です。

ごく限られた範囲の話なので、どこまで汎用性があるか分かりませんが。

 

インドでの食生活

僕がインドに住んでいた頃の話。

滞在が1年を超えると、日本食が恋しくなってきます。

今はどうかわかりませんが、

当時のカルカッタには日本食のレストランなどはありませんでした。

中華料理の店はいくつかあり、

そこで天津飯などを食べて、毎日の香辛料料理からの一時逃避をしていました。

醤油や味噌の味が恋しくて、

隣国ネパールで作られたお醤油が、カトマンズで売られているという噂を聞きつけると、

陸路でカトマンズまで足を延ばしたこともあります。

お醤油一つで、すごい執念ですよね。

買ってきた醤油を使って食べた卵かけご飯の美味しかったこと。

実際はお米が異なるので、日本で食べる卵かけご飯とは全く違うものでしたが、

それだけ日本の味に飢えていたということです。

 

そんな時、日本人の同僚から、いくつかの食材を日本から送ってもらったという話を聞きつけました。

急いで訪ねると、ダンボール箱いっぱいに日本食材が輝いているではありませんか。

インスタント味噌汁、レトルトの親子丼、鰹節にふりかけ等々…。

どれも美味しそうでしたが、その中で異色だったのが、日本のカレールーでした。

何を好き好んで、何でインドでカレーなのかともお思いでしょうが、

毎日カレーを食べてても、やっぱり日本のカレーが食べたくなる時があるのです。

送ってくれた方は、そんな繊細なところをしっかり理解してくれていたのでしょう。

その後、みんなでワイワイしながら、カレーパーティーの準備をしたのですが、

ある友人がインドの人達にも日本のカレーの味を知ってほしいと言いだしました。

僕も日頃お世話になっているインドの方々にお礼を兼ねてパーティーに呼びたかったし、

日本のカレーが本場に受け入れられるのかという、下世話な興味もありました。

 

本場のインドの人々は日本のカレーを受け入れてくれるのか

結局2人のインド人の友人を呼んで、パーティーは始まりました。

さて、結果からお話しすると、全くダメでした。

数口食べて、「良いんじゃない?」と言ったっきり、

それ以上口に運ぼうとしませんでした。

率直なインド人でも、社交辞令を言うのだと、新たな発見をした瞬間でした。

 

 

後日、パーティーに参加したインド人の一人から声をかけられました。

「本当のカレーの味を教えてやるよ。」

彼の家に招かれ、

出されたカレーは本当に美味しく、重厚な味わいでした。

まぁ、やっぱり本場インドのカレーは美味しいんですよね。

コクや深さはインドカレーに軍配が上がります。

その国の温度や湿度など、環境によって作り出された味は、外から持ってきたものには敵わないようでした。

日本の風土から生み出された小麦粉のカレーは、インドの方々の口に合わなかったようです。

 

でも‥、でも、言いたいこともあります。

インドのカレーと日本のカレーはそもそも別物なのです。

行列のできる本格派のラーメンを食べても、時々サッポロ一番を食べたくなるのと同じように、

そもそもが比べてはいけないものなんだと思います。

(例えは、合ってるかな?)

昔から日本人の口に馴染んだその味は、

紛れもなく日本人の身体の奥底に染み付いているようなのです。

 

今回、残念ながら、日本のカレーはインド人の友人の口には合わなかったようですが、

日本のカレーは世界に誇れるものだと思います。

カレーというものはバリエーションの豊富で、

それぞれが優劣がつけがたいものだと深く感じるところです。

 

お付き合い、ありがとうございました。

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