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はじめに
うちの病院では、1年に1回、救急救命の講習会があります。
院内で急に人が倒れたり、救命が必要な場面で迅速な対応ができるように、
医師や看護師だけでなく、事務スタッフやリハスタッフも講習会に参加するのです。
心臓が止まってから、時間の経過とともに救命の可能性は急激に低下します。
その時に心肺蘇生法やAEDを適切に使うことによって、
救命の可能性は大きく変わるのです。
確か2倍くらいに上がると聞いたような気がします。
では、これからイラストとともに、救急救命の手順を見ていきましょう。
あなたは道端で、人が倒れている場面に遭遇します。
さて、どんな行動を取ったら良いのでしょうか?
手順1 声かけ(反応があるか確認)
倒れている人を見つけたら、すぐに近づいて安否の確認をしたいところですが、
まず、すべきことは、周囲の安全確認です。
急いで近寄って二次被害に会うなんてこともあるからです。
たとえば、車に引かれたり、落下物にあたったり‥とか。
十分に周囲の安全を確認したら、
その後に倒れている人の近くに行き、反応を確かめます。
肩をたたきながら、耳元で呼びかけます。
「大丈夫ですか!?」
もし反応がなければ、大声で叫び、応援を頼みましょう。
手順2 助けを呼ぶ(119番通報とAED手配)
自分で通報やAED手配をしたくなりますが、
自分がその場を離れることは極力避けましょう。
大声で叫び、応援を頼みましょう。
「すみませ〜ん!誰か来てください!」
誰か来てくれたら、119番通報と、AEDを持ってきてもらうように応援を求めましょう。
「人が倒れていました。反応がないようなので、119番通報をおねがいします。」
「AEDを持ってきてください。」
呼びかけに反応がない場合は、呼吸をしていない可能性があります。
気道の確保を行いましょう。
仰向けにして、片手で額を押さえながら、顎を持ち上げるようにして、
空気の通りを確保します。
手順3 胸骨圧迫
胸とお腹の動きを確認し、呼吸をしているか10秒以内に確認します。
最近は確認する時間が貴重な時間を奪うとして、
すぐにでも胸骨圧迫に移るようにと言われています。
胸骨圧迫は胸の中心(乳頭を結んだ線の真ん中あたり)を、
5センチ程度沈み込むように圧迫します。
5センチって結構深いですよね。
躊躇なく押しましょう。
圧迫の速さは1分間に100~120回。
歌を頭の中で歌いながら行うと、リズミカルに行うと良いでしょう。
ちなみに僕はトトロの歌「さんぽ」を、
歌いながらやっています。
「歩こう、歩こう、私は元気~♪」
手順4 AED
AEDが届いたら、すぐにAEDの操作を始めます。
もし届けてくれた人がAEDの操作に明るい人であれば、
そのまま頼んでも良いでしょうし、
胸骨圧迫を代わってもらい、あなたがAEDの操作を行っても良いでしょう。
「AEDの使い方は分かりますか?」
「胸骨圧迫をお願いします。私がAEDの操作をします」
AEDを開き電源を入れると、使い方のアナウンスがアナウンスが流れますので、
それに従って操作してください。
具体的にはこんな順番で進みます。
①電源を入れる。
②パッドを貼る。
③コネクターを指定された場所に差し込む。
④放電ボタンを押す。
「離れてください」 ポチっ、てな具合。
電気ショック実施後は、直ちに胸骨圧迫を再開してください。
その他
この他、人工呼吸を行う場合もありますが、
感染の問題もあり、シールドなど感染予防の器具がない場合は
すっ飛ばして、胸骨圧迫を行いましょう。
まとめ
今回は救急救命のイラストと簡単な説明を書いてみました。
今は医療場面だけでなく、様々な日常場面でも救急救命の手技は必要とされています。
イラストがその学習の一助となれば幸いです。
お付き合い、ありがとうございました。
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