ドラマ「半分青い」にみる、障害のジレンマ

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ドラマ「半分青い」も佳境となって来ました。

この物語では片耳難聴の主人公が、障害を抱えながらも明るく前向きに生きて行く姿が描かれていて人気を得ています。

そうは言っても障害が中心に描かれるわけでもなく、

障害を持っていても持っていなくても、人生を生きる上で誰もがぶち当たるであろう様々な葛藤などが描かれています。

だからこそ、視聴者から暖かい支持が得られているのでしょう。

この前の回では、主人公が夢に見た漫画家にはなったものの、連載は打ち切られ、

イラストやカット描きの仕事をしながら何とか食いつないでいるという苦境が描かれていました。

そんな中、何とか奮起して漫画のプロットを描こうとしても全くネタが浮かばない、

才能の限界に直面し、また好きだった幼なじみが結婚してしまったことで精神的に追い詰められて、周囲に怒りを爆発させる場面がありました。

「私が結婚できないのは、私の耳が聴こえないせい⁉️」と。

普段は障害のことも無いように明るく振舞っている主人公も、

精神的に追い込まれると、そんな風に口走ってしまう姿にショックを受けるとともに、

そーだよね~と妙な共感も持ってしまいました。

心の奥底にやっぱりあるんですよね~と。

 

話は変わりますが、以前勤めていた職場に、ある病気を抱えて仕事をしていた人がいました。

その病気が直接仕事に影響を及ぼすことはないようでしたが、確かに仕事はのんびり、マイペースの人でした。

その人が「病気だから…」と言うたびに、「それを最初に言われちゃうと、

言い訳にしか聞こえなくなるよ。」なんて思ってました。

もちろん本人には言えませんでしたが。

 

で、今になるとその言葉が自分にそのまま跳ね返ってきます。

僕も片耳難聴になって、何とか仕事は続けているものの、パフォーマンスは以前に比べて良くはありません。

ついつい「聴こえないから、知らなかった。聴こえないから、……」

とか言ってしまいそうになる、と言うか言ってしまっているのですが、

やはりそれは言い訳になってしまうのかなぁと思う次第です。

仕事の出来不出来は元々の能力が大きいはずですが、

できないときは、ついつい障害を言い訳にしてしまうんですよね。

言っちゃあダメだろうなぁと思いながらも、

ついつい割り引いてみて欲しい、理解して欲しいと、口に出てしまうんですよね。

その辺の加減が実に難しい。

その狭間でウロウロしてしまいます。

 

障害を抱えながら働くということは、非常に難しい問題です。

障害が人それぞれ異なっているからです。

一人として同じ状態はないから、比較ができないんですよね。

 

このドラマの良いところは、障害がある主人公を聖人君子に描かず、ごく普通の人に描いていることです。

時には障害のことを声高に叫んでみたり、調子のいい時は全く気にしていなかったり。

人間って、そんなお調子者だよって、優しく諭してくれるようなところが好きですね。

 

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