【脳性麻痺児の脱感作】その3(口周囲の対応について)

【脳性麻痺児の脱感作】その3(口周囲の対応について)

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今まで脱感作の方法について2回お伝えしてきました。

今回は第3弾、口の周囲の脱感作の方法についてお伝えします。

口のまわりの知覚過敏(触覚過敏)を抱えるお子さんは少なくありません。

唇・頬・あご・口角といった部位が敏感で、ちょっと触れただけでも強い不快感や拒否反応を示してしまうことがあります。

いきなり口周辺に触れるのではなく、前々回にお伝えした通り、比較的感覚が鈍麻である胸から上肢、そして首と順を追って触れるようにしてください。

その前に、脱感作の説明から。

 

◆ 脱感作とは? なぜ脱感作が必要なのか?

感覚過敏とは、通常であれば不快に感じないような刺激に対して、過剰に反応してしまう状態を指します。

脳性麻痺のお子さんでは、特に皮膚感覚や深部感覚の調整機能に難しさがある場合が多く、洗顔や歯磨き、食事、言葉などに問題が生じることがあります。

この問題に対して、少しずつ感覚刺激に慣らして行くのが「脱感作」です。

苦手な感覚刺激に少しずつ慣れていき、「これは怖くない」「安心しても大丈夫」と感じられるようにするアプローチです。

無理やり刺激を与えるのではなく、お子さんのペースを大切にしながら、やさしく段階的に進めることがポイントです。

 

◆ 実際の進め方(顔面の脱感作)

先に述べた通り、いきなり口を触るのではく、第1回、第2回でお伝えしたように感覚が鈍い部分(中枢)から触れるようにします。

その上で、次のように進めていきます。

①頬 →②下唇 → ③上唇→④口の中(歯茎)

  • 口の中は、最も敏感なエリアなので、最後に行います
  • 顎下や頬など、比較的受け入れやすい部位から順に進める

 

 

以下は、口周辺の脱感作を行う際の一例です

①頬を軽く圧迫

 

②下唇を軽く圧迫

 

③上唇を軽く圧迫

 

④口腔内(歯茎)を指で圧迫

 

ありがとうございました。

 

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