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せん妄と認知症の見分け方
認知機能の低下を伴った不穏な状態な患者さんのリハビリを担当する時に、迷うことがあります。
「これって認知症?」「それともせん妄?」と考えます。
しばらく担当して経過を知っている人であればその経過から推測はできますが、初回介入だったり、数日の関わりだったりすると、結構わからないものです。
それに明確に判断できないものや、混在している場合もあります。
今回は認知が低下している患者が、認知症なのかせん妄なのかを判別する基準を考えてみました。
まずは発症の仕方。
認知症が数ヶ月か〜数年かけてゆっくり進行するに対して、せん妄は急激に発症します。
昨日まで穏やかだったのに、急に不穏になる患者はまさにそれですね。
同じにように経過からも推測できます。
認知症は徐々に悪化し、回復しにくいものです。
対してせん妄は日内変動が大きく、一時的な回復もありえます。
たから、不穏でリハビリ介入ができない時は、無理強いしないで、次の日に様子をみるということが良いかもしれません。
次に意識レベル。
認知症は基本的に意識は清明です。
せん妄は意識レベルが低下し、混乱や覚醒度の変動がみられます。
またせん妄は、頻繁に幻視や錯覚が出現したり、興奮を伴うことがあります。
このイラストのように、術後に急に点滴を抜いてしまう場合はせん妄のことが多いと思います。
セラピストなどコメディカルスタッフが診断をするわけではないですが、そのような特徴を理解することは大切です。
患者に急な変化があれば、速やかに医師に相談しましょう。
ありがとうございました。
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