〈スポンサーリンク〉
遂行機能障害とは
日常生活において、段取りや手順を考えて、効率的に物事を行うことが必要になります。
この計画し実行する力が遂行機能です。
これが障害されることにより、計画の立案、組織、判断、遂行、問題解決などに障害が生じることになります。
以下に遂行機能障害の特徴をイラストで表してみますね。
・時間の見積もりが困難になる(時間管理困難)
例えば、5時までに書類を提出することになった場合、何時までに資料を集めて、何時に打ち合わせをして、下書きに何時間かかるかといった見積もり、段取りができなくなります。
・料理をするときに、いくつかの作業を段取り通り行うことができない
たとえばイラストに描かれているように、カレーライスを料理をする過程を考えてみると、そのような一連の作業を順序立てて、行うことが困難になります。
①メニューを考える
②必要な材料(カレー粉、野菜、肉など)を購入する
③手順を効率に遂行する(鍋に湯を沸かしながら、野菜を切るなど)
④体裁よく、器に盛り付ける。
これらの1つ1つの動作ができたとしても、それらの動作を順番通りやることができなくなります。
『カレーライスなんて料理のうちに入らない』と健康な人は考えるかもしれませんが、遂行機能障害の人にとっては手順が複雑な高度な行為に感じます。
その場合、手順をメモして、その通りに行うとできることもあります。「見える化」が有効です。
・片付けや整理整頓ができない
ゆっくり時間をかければできる片付けや整理整頓も、時間が限られた条件下では、難しくなります。
・計画を立てて、その計画通りに遂行できない
例えば友人とカフェで待ち合わせて映画に行くとします。
その場合、待ち合わせに時間に到着するには何時に起きて、何時に家を出て、何時の電車に乗ったらいいかという判断ができず、遅れてしまったりします。
・買い物をする時に、効率的に品物を選ぶことができず、時間がかかる
病前はスーパーで安売りものを見つけて、それを使って献立を考えることができたとしても、それができなくなります。
また、お店の中で行ったり来たりしてしまい、効率的に買い物をすることができなくなります。
これに記憶障害が加わると、同じ物を複数買ってしまうことがあります。
ありがとうございました。