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高次脳機能障害患者は片付けが苦手
元々片付けが不得意だった僕が、高次脳機能障害になってから、更に片付けが苦手になりました。
高次脳機能障害の中でも記憶障害が主な原因だと思うのですが、モノの在処がわからなくなることが度々ありました。
使ったら定位置に戻すのが片づけの基本だと聞いて実践をしていましたが、それでも度々モノが迷子になってしまい、探し物をするのに膨大な時間を費やしてしまいました。
先に述べたように主な原因は記憶力の低下でしょうが、それに加えてモノの数が多すぎるのも一要因だと思われます。
やはり高次脳機能障害の人は断捨離をして、モノの数を圧倒的に少なくした方が良いでしょうか。
断捨離をやってみた
僕は、こんまりさんの本も読みました。勝間和代さんの本も読みました。
好き嫌いは別として、彼女たちが主張していることも理解できます。モノを極力少なくすることで、整理が楽になり、時間の節約になります。
それで、少しずつできる範囲でモノを少なくしていきました。
何本も持っていたペンやハサミはそれぞれ1つにして、定位置に。
何百とあった蔵書は、裁断機を購入し自炊し、電子データ化しました。
大部分の書籍はパソコンの中に入りました。大切な書籍が全部パソコンの中に入っているということは、僕に安心感を与えました。
その結果、確かに部屋は以前よりすっきりし、必要なモノを探すことは容易になり、探すことに費やしていた時間は格段に短縮しました。そういう意味で、効果はありました。
しかし、何故か心は晴れませんでした。
断捨離は確かに有用。しかし・・・
そうしたあるとき、本屋である雑誌が特集をしているのを見たのです。
PRESIDENTの特集『捨てない生き方』です。
その本には、自分の好きなものに囲まれて楽しいそうな有名人の姿が紹介されていました。
『捨てない生き方』という著書を書いた五木寛之さんも寄稿していました。
「手に入れるのに苦労したとしても、たやすく手に入ったとしても、今そこにあるモノには数年、数十年とともに時を過ごした記憶が宿っています。」と言っています。
モノには記憶を呼び起こす『依り代』の役割があり、捨てられない、とも。
非常に、共感します。
単に利便性や効率性を考えるのではなく、モノに宿った記憶とともに暮らす。
過去の記憶によって孤独感は薄れ、心は自然と潤ってくるって、素敵じゃあないですか。
果たして解決策は?
高次脳機能障害者にとって断捨離をすることのメリットを書きたかったのですが、話がどんどん逸れていますね。
確かに高次脳機能障害の人にとっては、先に述べたようなライフハックが役に立つのは確かでしょう。
ですが、モノに囲まれ生活も捨てがたい。
確かに効率をだけを考えたら、断捨離はメリットが多いですが、効率性だけを中心軸にした暮らしはあまりに味気ない。
『断捨離』と『モノを捨てない生き方』と両立はできないのでしょうか。
どちらにしても極端に走るのはよくない。
その中間が良いではないかと。
よくYouTubeでミニマリストの部屋が紹介されていますが、「へぇ〜」と思いはするものの、そんな部屋に住みたくはありません。
床にそのまま寝るなんて、どう考えても行き過ぎです。
その中間点を探すのが、今後の課題です。
ありがとうございました。
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