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「良い姿勢」とはどのような姿勢でしょうか。
何が良くて、何が悪いか、明確な答えは出ませんし、
この姿勢をとっていれば間違いなし!なんてこともありません。
それでも、ある程度指標のようなものは欲しいですね。
今回は矢状面から考えてみます。
骨盤から、良い姿勢を探る
坐骨とは寛骨の後下部を構成する骨で、座った時に椅子の座面と接触する部分です。
座って、坐骨の真下に両手を入れて確認してみましょう。
指先で、坐骨のゴリゴリした感じを感じ取れましたか?
立っている時はお尻の肉で分かりづらい坐骨も、座ると座面に近づくことで分かりやすくなります。
次に手を入れたまま、骨盤を後傾させます。
骨盤の後傾に伴い、脊柱は屈曲します。
いわゆる「ずっこけ姿勢」ですね。
坐骨が手の上から滑り落ち前方に移動したのがわかりましたか。
今度は骨盤を前傾させます。
骨盤を前傾させると、その上に位置する脊柱は伸展します。
そして坐骨は後方に移動します。
「良い姿勢」とは?
それらの確認が済んだら、最後は手の上に坐骨が乗るように姿勢を調節します。
上半身の重さが両坐骨にしっかりと乗る、つまり骨盤が中間位となっている、いわゆる「良い姿勢」です。
いわゆる「良い姿勢」と言ったのは、良い姿勢が常に良いとは限らないからです。
これまでも何度も言ったかもしれませんが、いくら良い姿勢をとったとしても、長時間その姿勢をとり続けることは出来ません。
私たちは少しずつ微調整をしたり、時に大胆に重心を移動させたりして、姿勢を保っているのです。
障害者、座位に問題のある方は、その調整が難しい場合が多くあります。
ズッコケ姿勢なら、ズッコケ姿勢のまま姿勢変換ができず、長時間過ごすことになり、その結果変形を生じたりします。
セラピストや介助者が上記のようなことを意識することで、様々なバリエーションのある座位姿勢を取れるように援助したいものですね。
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