バランス能力とは?重心と支持基底面との関係からご紹介

バランス能力とは?重心と支持基底面との関係からご紹介

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バランスとは?

『あの人は、バランス能力が高い』とか『この人はバランスが悪い。転倒リスクあるよね。』とか、

普段、何気なく使っている『バランス』と言う言葉。

「バランス」とは一体何なのでしょうか?

この問いに答えるのは、なかなか難しいと思います。

 

簡単に言えば、バランスとは安定して姿勢を保持する能力のことだと思いますが、

この姿勢調節の概念は、重心支持基底面という2つのキーワードから説明できます。

 

まず、用語を簡単に説明しますね。

重心とは身体重心(center of gravity)のこと、つまり身体の重さの中心のことです。

一般的に立位の場合、重心は骨盤の中にあります。

ちなみに重心の位置は低ければ低いほど安定します。逆に高ければ高いほど不安定になります。

 

支持基底面とは、地面や床に接している面、立位でいえば、両足で囲まれた部分のことです。

支持基底面は大きい方が安定し、小さければ不安定になります。

 

例えば三角錐を例に取ると、こんな感じです。

左の三角錐の支持面は、下の四角い面積です。支持基底面が大きく、また重心位置が低く安定しています。

右の球の支持基底面はかなり小さいため、僅かな外力で転がってしまいます。安定しているとは言えませんね。

 

重心と支持基底面。

この2つの観点から、姿勢の安定性について言及すると、こうなります。

『身体の重心が支持基底の中にある限り、姿勢は安定します。』

 

具体的な例を挙げて、考えてみましょう。

 

【立位】

立位を例にとってみます。

このイラストは、足を閉じた状態で立っているところです。

足の支持している部分(つまり支持基底面)は小さくて、不安定と言えます。

 

足を少し広げてみると、支持基底面は大きく広がります。

先程述べたように姿勢の安定性を規定するのは、重心と支持基底面ですから、

重心が移動できる支持基底面が大きい方が安定性も高いと言えます。

 

 

下のイラストのように、上体を大きく傾けたとしても重心は支持基底面の中にあります。(=安定しているということ)

しかし更に上体を傾けたりしたときに、重心が両下肢の支持面から外れると、どうでしょう。

重心が支持基底面から外れるところを安定性の限界と言いますが、その限界を超えてしまうと、

下肢によほど驚異的な力がない限り、姿勢を保持できず倒れてしまいます。

転倒を防ぎ、安定して立っているためには、移動した重心の下に、新たな支持基底面を作る必要があるのです。

それがステップ反応と言われるものです。

新たに一歩踏み出すことができれば、それが新しい支持基底面を作り出すことになり、重心がその中にはいることになるので、姿勢は安定するのです。

こうした、重心を常に支持基底面の中に落とし込むための能力、限界を超えたときに新たな支持基底面を作り身体を安定させる能力のことをバランス能力といいます。

バランス能力は奥深いですね。

 

更に例を上げて説明します。

 

【膝立ち位】

膝立ち位を重心と支持基底面の観点から見てみましょう。

膝立ち位の支持基底面は、立位に比べて大きいです。

重心の位置は支持基底面の前側にありますね。

ということは、前方には僅かに上体が移動しただけで、限界に到達し、転倒してしまいます。

反対に後方には基底面が広がっているので、簡単に限界に到達することはなく、バランスを保ちやすいと言えます。

 

【四つ這い位】

四つ這い位は更に支持基底面が広くなっています。

重心も低いですね。

これだけでも安定性が高いことが分かります。

支持基底面が前後に長い長方形ですから、前後方向には安定しているといえます。

反面、左右方向にはバランスを崩しやすいといえますね。

 

では、この状態から、対側の上下肢を挙上してみましょう。

.

重心の高さは変わらないものの、支持基底面が大幅に小さくなることになり、バランスを保つことが難しくなります。

でも、そのギリギリのところで頑張るのも、リハビリになりますね。

筋力や筋の出力の調整能力とか、さまざまなものが鍛えられそうです。

 

最後に…

もう一回繰り返します。

バランス能力とは、

重心支持基底面内落とし込み、姿勢を安定させること、そして重心が支持基底面から外れたときは新たな支持基底面を作り、姿勢を保つことです。

そのために必要なものは、筋力、柔軟性、感覚(視覚や体性感覚など)、立ち直り反応などたくさんの要素です。

またの機会に、お伝えできたらと思っています。

 

長々とお付き合い、ありがとうございました。

 

※一部重心の位置が適切でなかったことをお詫びいたします。

 

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