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パタカラ体操って何?
高齢者になると、口の筋肉や下の動きが弱まるため、
嚥下機能(飲み込む力)が低下し、食べ物を誤嚥してしまうことがあります。
いわゆる「誤嚥性肺炎」は、誤嚥により食べ物が気管に入り、肺が炎症になることが原因で起こります。
そこで、今回ご紹介する「パタカラ体操」の出番です。
「パタカラ体操」とは「パ」「タ」「カ」「ラ」の4文字を発声しながら口を動かす、口腔体操です。
食べ物を噛み砕く咀嚼や、食べ物を飲み込む嚥下の機能回復に必要な動きを、4つの文字を発生することで鍛えていくのです。
パタカラ体操の意義(なぜ意味があるのか)
大きく分けて次の3つです。
① 口腔・舌・咽頭の運動になる
各音は使う部位が違います。
- パ:口唇(口を閉じる力)
- タ:舌尖(舌の先)+歯茎
- カ:舌根(舌の奥)
- ラ:舌の素早い動き・協調性
→ つまり
口唇〜舌尖〜舌根まで、口腔内を一通り動かせる体操です。
② 嚥下に必要な「準備運動」になる
嚥下は
- 食べ物をまとめる
- 送り込む
- タイミングよく反射を起こす
という一連の動作ですが、パタカラ体操はその前段階の筋活動と感覚入力を高めます。
特に
- 舌の動きが小さい
- 反応が鈍い
- 口があまり開かない
人にとっては、嚥下訓練の導入として非常に相性が良いです。
③ 発声・構音の練習にもなる
- 声を出す
- はっきり発音する
- リズムをつける
これらは、嚥下と発声の共通基盤です。
「食べる」「話す」の両方に関わる点が、パタカラ体操の大きな強みです。
パタカラ体操のそれぞれの役割をイラストとともに詳しく解説
では、これから1つずつ役割を見てみましょう。
【パの音】
「パ」の音は、両唇音。唇をしっかり閉じて発音します。
食べ物が口からこぼれ落ちないようにすることが目標です。
【タの音】

「タ」の音は歯茎音。上あごから下あごを打ち続ける動きです。
舌の筋力を鍛え、食べ物を押し潰す・飲み込む力を付けます。
【カの音】

「カ」の音は軟口蓋音。舌の奥を使って出す音です。
喉の奥に力を入れるので、誤嚥せずに食べ物を食道に送り込む力を付けます。
【ラの音】

「ラ」の音は弾き音。舌先を巻いて音を出します。
舌を丸めて舌先を前歯の裏に付けるので、食べ物を喉の奥へと運ぶための舌の力を付けます
では『パ」「タ」「カ」「ラ」を、それぞれ5文字3回ずつ発音してみましょう。
「パパパパパ、タタタタタ、カカカカカ、ラララララ」。
「パパパパパ、タタタタタ、カカカカカ、ラララララ」。
「パパパパパ、タタタタタ、カカカカカ、ラララララ」。
できましたか?
嚥下体操と同様に、食事前に行うと効果的です。
臨床での工夫ポイント
- スピードはゆっくりから
→ 正確さ優先 - 声量は小さくてもOK
→ 無理に大声にしない - 鏡を使う
→ 口の動きが分かりやすい - 疲れたら中止
→ 回数より質
注意点(ここは大事)
① むせ・息切れが出る人
- 連続でやらない
- 1音ずつ区切る
- 呼吸を挟む
※「運動」ではなく「準備」と考えましょう
② 認知機能が低下している場合
- 一度に全部やらない
- 「今日はパとタだけ」でも十分
- 模倣(一緒に言う)を活用
③ 嚥下障害が重い場合
- パタカラ体操 だけで安全とは言えない
- 嚥下評価・姿勢調整・食形態調整とセットで
追記
このパタカラ体操のイラスト自体は今からだいぶ前に描いたのですが、
最近になってそれに合う文章を書いてみて、イラストの精度に愕然としました。
舌の動きの違いなど、細かいところまで描けておらず、傍らの文字でごまかしているのがバレバレですね〜。
また機会があれば、描き直したいと思います。
ありがとうございました。
※嚥下体操のページもご覧くださいね(→こちら)
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