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松葉杖の使い方(高さ調整)
以前に松葉杖について記事をお届けしました。
松葉杖の合わせ方(→こちら)
松葉杖は杖の先を足の先から前に15cm、外側に15cm出した状態で、腋窩に2〜3横指隙間が開くように調整します。
簡便な方法としては身長から40cm引くと、大体の杖の長さが算出されます。
最終的に先に述べた方法で行うとしても、最初の段階では大体の長さを設定しておくと、簡単な微調整だけで済みますね。
グリップの高さは、T字杖の合わせ方と同様に、大転子の高さに合わせたり、
実際についたときに、肘関節が30度くらい曲がるように調整してください。
松葉杖歩行の導入について
一般に松葉杖の適応となる方は若い方が多いので、杖の導入も比較的容易だと思いますが、
完全免荷の場合などは、恐怖心からなかなかうまくいかないこともあります。
患者は医療者が思っている以上に、松葉杖に恐怖を持っていることがあるからです。
そうしたときには、まずは平行棒での練習を行うことを考えましょう。
平行棒という転倒を予防できる安全な環境を提供し、
体重を支える際の上肢の使い方と振り出し練習を行うのです。
安定性を確保するには?
一般的に杖を含めた支持基底面を大きく作ることが、安定性向上に必要です。
松葉杖で一側下肢の完全免荷の場合、
両杖と健側下肢で大きな三角形の支持面を作ると安定します。
この場合逆三角形になりますね。
その状態から、下肢を一歩出すことで新たな三角形を作るイメージです。
「逆三角形から三角形へ」という感じですね。
少し大胆なくらいで行った方が安定します。
ちょこちょこ少しずつだとかえって安定しません。
杖と足が横一列に並んでしまうと、それこそ前後に不安定になってしまいます。
上からみるとこんな感じになると良いですね。
この三角形が大きい方が安定します。
松葉杖の降り出し方は?
松葉杖を振り出す時は、床に引っかかりないように、外側から回すように出します。
階段の昇降の方法
昇段は健側下肢→患側下肢(着かない)→両松葉杖の順番。
降段は両松杖→患側下肢(着かない)→健側下肢も順番。
イラストはまた今度描きますね。
その他の注意点
よく見かける悪い例としては、腋あてに体重をかけて支えているケースです。
神経の圧迫にもなりますので、やめましょう。
また逆に上腕で腋あてをしっかり挟まないで、腋あて部分がグラグラ遊んでいるケースもあります。
安定性が確保できず、転倒につながることもあるので、しっかり挟むようにしましょう。
以上、松葉杖の使用について簡単にご紹介しました。
ありがとうございました。
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