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僕は「理学療法士」というリハビリ関係の仕事をしていますが、
週に2〜3回、仕事の後にジムに通っています。
軽く筋トレしたり、ヨガをしたり、身体を適度に動かすことで気分転換を図ります。
心地よい適度な疲れも生じるので、寝つきも良いようです。
「仕事で運動をして、何故好き好んでまた運動を?」
と、不思議に思う方もいるかもしれません。
ですが、立場は全く違います。
指導する側と、される側。
前者には責任が伴いますし、
第一お金をもらっているので、下手なことはできません。
こんな僕でも精一杯気を遣って、
一応責任感を持って仕事をしています。
一方ジムに通うのは、半ば趣味ですから、適当です。
全部自分のさじ加減、自分の好きなように振る舞います。
疲れていたら、お風呂にだけ入って帰ります。
先月は、ほとんどお風呂だけでした。
そんなある日の、マシーンを使って筋力トレーニングをしていた時の出来事です。
通称バタフライと呼ばれるマシーンで、
肩を内側に動かすことで、大胸筋を鍛えるものです。
僕も結構いい歳なんですが、
それでも重い重量を上げられたら、ちょっとした喜びがありますし、
それがモチベーションにつながります。
去年よりワンランク上がると、それなりに嬉しいものです。
前置きはさておき、
とある女性のフィットネスインストラクターが僕の方に近づいてきて、
何やら指導らしきものを始めてきました。
「そんなに重たいものを使う必要はないんです。姿勢が崩れています。」
僕が自分の実力より少し重量の重いものを使っていることを指摘、
背中がシートから離れていることも注意されました。
「そーですよね。でも、少しでも重たいものができると嬉しくて…」
と、ちょっと言い訳めいたことを言うと、
「ダメです。意味がありません。」
有無を言わせず、結構強く迫ってきます。
「キレイなフォームでやってください。」
とりあえず、重さを軽くして、正確なフォームで行うと、
彼女は満足したような顔で一言言い残して去っていきました。
「そーです。それでいいんです。」
「・・・・・」
もちろん僕が指導する立場であれば、彼女と同じことをしたかもしれません。
フォームを崩すと、目的である筋肉をしっかりと収縮させることが出来なくて、
結果として目的とする筋肉の筋力強化はできなくなります。
代償動作は極力避けるべきです。
そんなことは百も承知です。
でも…、なんです。
運動には大切なモチベーションが必要です。
続けるには何かしら目標というか、
楽しみが必要です。
去年よりちょっと重たいものが上げられたという事実が
それになることもあるのです。
指導される立場になると、いろいろ感じることがあります。
指導者としてわからなかったことが、
立場が変わると解るようになることもあります。
(患者さんはこうしたことにこだわりを持つのか…)、
(そういう言い方はきつい。)
(言うのは簡単だけど、やるのは大変)
まぁ、すべてのケースを想定することはできませんが、
ちょっと頭の隅っこに置いておくだけで、指導する方法は違ってきそうです。
今後は少しでも指導される側、患者さんの立場に立って、
指導をしていきたいと思います。
ありがとうございました。
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