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【前屈で楽になる腰痛・脊柱管狭窄症の方へ】症状を和らげる運動
腰痛や脊柱管狭窄症にはさまざまなタイプがありますが、「前かがみになると楽になる」タイプの方はいませんか?
これは「前屈改善型(Flexion-biased)」と呼ばれるタイプで、背骨を反らすと痛みが増し、前かがみになると神経の圧迫が緩和される特徴があります。
今回は、そんな前屈改善型の方に向けた、自宅でもできる運動をいくつかご紹介します。
無理なく続けることで、症状の緩和や日常生活の快適さにつながりますよ。
なぜ「前かがみで楽になる」の?
脊柱の断面図は以下のようになっています。
脊柱管狭窄症では、加齢や姿勢の変化により背骨の神経の通り道(脊柱管)が狭くなり、神経が圧迫されてしまいます。
特に、背骨を反らすと脊柱管がさらに狭くなり、痛みやしびれが強くなることがあります。
反対に、背中を丸めるような前屈姿勢では神経の圧迫が和らぎ、症状が軽減することが多いのです。
(たわんで変性した黄色靭帯が伸ばされることで、神経の圧迫を取り除くことができる)
前屈改善型(Flexion-biased)腰痛・脊柱管狭窄症に対する運動
◼️ 壁に手をついて前屈運動
壁に両手をついて1歩後方に下がります。(両足は肩幅に開きます)
壁に手をつけたまま、上体を倒します(おじぎをするように前屈します)
2〜3秒静止し、ゆっくり元の状態に戻します。
◼️ 壁にもたれて前屈運動
壁に背中をつけて、半歩前に立ちます。両手は腰に当てます。
お尻が壁から離れないように気をつけながら、できるだけ深くおじきをします(前屈します)。
2〜3秒静止した後に、ゆっくりと元に戻します。
◼️ 座位で前屈運動
足を大きく開いて浅く椅子に座ります。
両足の間に上体を入れるように前屈します。できれば両手で足首を掴み、さらに前屈します。
そして2〜3秒静止したら、ゆっくりと元に姿勢に戻ります。
◼️ 立位で前屈運動
両手を腰に当てて、足を開いて立ちます。
骨盤を支えながら、上体を前屈させます。
2〜3秒静止したら、ゆっくり元の姿勢に戻ります。
◼️ 骨盤後傾運動(Posterior Pelvic Tilt)
仰向けで膝を立てます。
骨盤を後ろに傾けるようにして、腰を床に押し付けます。
ゆっくり戻す。10回繰り返す。
ポイント: 腹圧を意識。反り腰にならないように注意。
◼️ 両膝抱え運動(Double Knee to Chest)
仰向けに寝て、膝を曲げて両手で抱えます。
ゆっくりと膝を胸の方へ引き寄せ、頭も上げて体を丸めるように腰を曲げます。
2〜3秒キープして、その後にゆっくりと元の姿勢に戻します。
- ポイント: 首や肩に力が入らないようリラックス。痛みが強ければ片脚ずつでも可。
◼️ 自転車エルゴメーター/前傾ウォーキング
自転車は前傾姿勢になることで除圧効果があり症状は和らぎ、有酸素運動ができます。
痛みが出る前に止めて休息→再開を繰り返すことで筋持久力を向上できます。
運動の注意点
上記の運動を1日5〜6セット行います。
痛みが生じた時は、無理をせず様子をみましょう。
※この記事は銅治英雄先生の『名医に聞く!脊柱管狭窄症が楽になる100問100答』という書籍を参考にしています。
ありがとうございました。
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