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【腰痛・脊柱管狭窄症の方へ】前屈や後屈などの動きで分かるカラダのサイン
腰が痛いとき、「前かがみになると楽」「反らすとつらい」など、動きによって症状が変わることはありませんか?
実はこの「動きによる変化」を観察することで、痛みの原因や対策が見えてくるんです。
特に「脊柱管狭窄症」のような疾患では、この動きのチェックがとても役立ちます。
脊柱管狭窄症は手術を行わない限り脊柱管ほ狭窄そのものが解消されるわけではありませんが、評価をしてそれに基づいた運動をすることで、神経の圧迫を取り除くことができます。
今回は、よく使われる体の動き(前屈・後屈・側屈など)による評価方法と、それがどう治療に活かせるのかについて、わかりやすくご紹介します!
整形外科医銅治英雄先生が推奨する「痛みナビ診断」
1. 前屈(まえかがみになる動き)
前かがみになると「腰が楽になる」という方、多いですよね。
【評価のポイント】
・足を肩幅くらいに開いて、立位になります。
・膝を伸ばしたまま、ゆっくり前にかがみます。
・どこまで曲がるか、どこで痛みが出るかをチェックします。
【前屈で分かること】
- 脊柱管狭窄症の方は、この動きで楽になることが多い
- これは、前かがみになると背骨の中が広がり、神経の圧迫が軽くなるためです
- 「自転車には乗れるけど歩けない」という方も、この特徴に当てはまります
- この運動で症状が改善する方は→前屈改善タイプの可能性があります。
- 前屈改善型は、椎間板ヘルニアや黄色靭帯が変性している可能性があります。
2. 後屈(腰を反らす動き)
「腰を反らすとしびれが出る」「痛くてできない」…という方は要注意。
【評価のポイント】
- 両足を肩幅くら位に開いて立ちます。両手をお尻に当てます。
- ゆっくり体を反らします。
- どこで痛くなるか、しびれが出るかを確認します。
【後屈で分かること】
- 脊柱管狭窄症の方は、この動きで症状が悪化することが多い
- 背骨の中が狭くなり、神経が圧迫されやすくなります
- 足にしびれが出る場合は、神経に負担がかかっている可能性があります。
- この運動で症状が改善する方は→後屈改善型狭窄症の可能性があります。
- 後屈改善型の人は、椎間板ヘルニアが脊柱管を狭窄している可能性があります。
3. 側方滑り(骨盤を左右に移動)
肩と骨盤がずれているような姿勢をしている方は、無意識に「痛くない姿勢」をとっている可能性があります。
【評価のポイント】
- 足を肩幅くらいに開いて、両手を左右に広げます。
- 痛みの強い方と逆側にゆっくりお尻をスライドさせます。(イラストでは右側に痛みがあると仮定して、左側にスライドさせます。)
- 次に逆側にスライドさせて症状が変わるかをチェックします。(イラストでは右側にスライド)
【側方滑りで分かること】
- これは椎間板ヘルニアの評価によく使われますが、脊柱管狭窄症の方でも有効です。
- これで症状が改善した方は→側方改善型狭窄症の可能性があります。
- 痛みが和らぐ方向を見つけて、反復運動をしましょう。
腰痛や脊柱管狭窄症でお悩みの方は、まずは自分の体の「動き方」に注目してみてください。
その中に、治療のヒントや、今の症状を和らげる“方向”がきっと隠れています。
次回は症状別のおすすめエクササイズもご紹介する予定です。
ありがとうございました。
※この記事は銅治英雄先生の『名医に聞く!脊柱管狭窄症が楽になる100問100答』という書籍を参考にしています。
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