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コロナ禍になって、同室患者との関係が気薄になった
コロナが流行してから、家族の面会と制限されたけど、患者さん同士の交流も少なくなりました。
一時は各ベッドはカーテンで区切られ、一日中閉めきっていて、お互い挨拶をしない。
お互いの顔も知らず、隣の人が退院ことさえ知らないこともありました。
当然、患者同士の会話が極端に少なくなりました。
僕が入院していた時も、看護師さんとリハの担当者としか喋らない日もありました。
僕のような失語症の患者は、ある程度会話の練習量が必要だと思いますが、圧倒的に量が足りません。
この話題をSTさんと話した時、そのSTさんが言うことには、
「今回のコロナ前から、男性は寡黙な人が多く、なかなかコミュニケーションが苦手な人が多い。
それに比べ、女性、特におばちゃんは言葉の間違いがあっても気にせず、とにかくよく喋る。
その結果、失語症の回復も男性よりも早い。」とのことでした。
なるほど。思い当たることは大いにあります。
失語症の回復には、日常生活でとにかく喋ること?
STさんから、日常生活で喋る機会を作るように言われましたが、でもやみくもに喋れば良いと言うものでもないでしょう。
ミスをただただ繰り返してもダメだと思います。
間違え方にもいろいろありますが、自分が間違えていることを自分で理解して修正できること(フィードバック)が必要でしょう。
また自分でわからない場合でも、周囲の人から指摘が受けられる環境でないと、高い効果は得られない気もします。
でも、こんな環境がある人は少ないでしょうね。
失語症改善のために日常生活で喋ることが大切
次に、日常生活で喋ることが回復の近道になる理由を考えてみました。
以下に簡単に挙げてみますね。
・社会的なコミュニケーションの練習
社会生活を営むにはコミュニケーションが必要になりますが、コミュニーションは単に言葉を使っているわけではありません。
ジャスチャーや表情、抑揚など、言葉以外で補いながら意思疎通をするものです。
失語症のリハビリでは、言葉やコミュニケーションスキルを回復させることが目標です。(社会生活ではこれが大切!)
日常生活で他の人と対話することは、リアルなコミュニケーションの練習になります。
他の人との会話を通じて、リアルなコンテキストで言葉を使うことで、リハビリの成果を日常生活に統合しやすくなります。
・リアルな生活場面での学習
リハビリでは机上でテキストやプリントを使用して行うことが主になりますが、そのような訓練は万人向けであるため、やや抽象的なものになりがちです。
実際の生活場面で患者本人が必要に応じて言葉を選択し、コミュニケーションを行うことで、より実践的なスキルを習得できます。
・モチベーションと自己肯定感の向上
日常生活でのコミュニケーションを通じて、患者さんは「言葉を使って伝えられる」という喜びを味わうことができます。
その喜びが、もっと話したいとい気持ちを生み出します。(もちろんその反対もあります。失敗して『もう傷つきたくない』ということになるかも)
伝わることが分かれば、それは自己肯定感を高めることに繋がります。
リハビリへのモチベーションが向上し、治療への積極的な参加が促進されます。
・リアルなフィードバックの提供
先に述べたことです。
日常生活でのコミュニケーションでは、他の人からリアルタイムでフィードバックを受ける機会が増えます。
誤った発音や文法の誤りに気付き、それに対処するための修正を行うことができます。
このプロセスは、言語回復を助けるために非常に重要です。
以上、喋ることが失語症の回復にいかに重要だということを書いてみました。
僕も男性ですからよく理解できますが、男性は友達作りが苦手な人が多いです。
なかなかお喋りなおばちゃんのようにはいきません。
でもここは恥ずかしからず、積極的に話すようにしてみましょう。
以上、無口なオジサンからの助言でした。
ありがとうございました。
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