病気になったからこそ出来ること

病気になったからこそ出来ること

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病気になったからこそ出来ること

ある知人と話していて、病気のことやこれからのこと、特に復職について話をしたことがあります。

僕は大病を患って苦しかったことや大変だったことがあったし、病人になって気づいたこともたくさんありました。

それだからこそ、自分しか出来ないことがあるはずだと漠然と思っていました。

失ったことも多いけれど、得たものもきっと多いはずだし、それを活かすことができるのではないかと。

そのことをたどしい言葉で伝えると、

「じゃあ、何ができますか?」と相手から問われました。

思わず言葉に詰まってしまいました。

確かに何ができるかと問われたら、できることは少ない。それは確かでしょう。

でも病気になってしまった以上、その意味を見出したい。

少しでも意味がなれば、やりきれない。

僕が考えたいたことは、そうあって欲しいという僕の願いだけで、何の具体性がありませんでした。

 

セラピストとして戻れたら、こんなことをしたい‥

会話はその後続きませんでしたが、そのことをその後もずっと考えていました。

では、綺麗事ではなくて、具体的に何が出来るんだろう?

気持ちの問題ではなく、具体的な関わりとして。

 

少し考えてみました。

もし仮にセラピストとして復帰できたとしたら、こんなことを改善したい。

以下に、思いつくままに挙げてみます。

 

例えば、

・声かけの仕方の工夫。(失語がある自分には一番難しいかも。)

・患者さんの訴えをしっかり聞き取る。患者さんが考えていることを先回りしない。

・一般的な考えを押し付けない。(個別性を重視する。こうあるべき、こうした方が幸せだというような医療側の考えを押し付けない。)

・改善したところを明確に伝える。(改善しない疾患の場合は、それが良いことであることを伝える。)

・訓練時間を伝えて、入院患者の1日の生活のリズムを整える。(回復期では当たり前のことも、急性期では難しいことが多い)

・訓練時の患者の状態だけでなく、訓練以外の状態を把握する。(一般的に訓練時は頑張り過ぎて、その後にぐったりして寝ていることも多い)

・ゴールや達成期間を出来るだけはっきりと伝える。

・それをリハビリテーション計画書で明確に記す。(今までは形式的なものだった)

・達成できなかった場合は、その理由を伝えて、次の方策を考えて伝える。

・伝える内容は、急性期〜回復期と変える。同じ内容でも、伝え方ひとつで捉え方は変わる。

・訓練時間外の時間の使い方をアドバイスする。

・治療の一般化。セラピストによってやることが異なるのは患者にとって不利益。

・一般なことをやり、その患者特有のなことをプログラムに加える。(他のスタッフと同じことをやって患者自身の混乱を与えない。それでいて、独自性を打ち出す。)

 

書き出して見たけど、全部当たり前のことだろう。

他のスタッフから見たら、『今更そんなこと考えてるの?』と言われるかも知れません。

だけど、今まではできていたとは言えないものばかりです。

でもこれって、かなりの時間を要するものもある。就業時間内で全部できるかなあ。

「より効率化を」「残業をしないように」という世間の流れに逆行するものなんだよな〜。

 

ありがとうございました。

 

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