ウサギ跳びはなぜいけないか?

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科学が進歩して、運動メニューの内容も変わった

昔はよく普通にやっていたことでも、

科学的根拠がなかったり、

かえって身体に過剰な負担や危険を与えたりしていたことが多々あります。

例えば、

「運動中に水を飲んではいけない」ということ。

今となってはバカじゃないかとさえ思うことも、

当時は普通に行っていました。

僕は中学時代陸上部に所属していたこともありましたが、

部活動の間は水を一滴も飲むことが禁じられていました。

耐えきれなくなり、こっそり飲んだこともありましたが、

しっかり見られていて、後で正座させられビンタをされました。

本当に考えられない状況でした。

 

今ではウサギ跳びはほとんどやらなくなった。その理由は?

ウサギ跳びというのも、普通に訓練メニューに組み込まれていました。

ウサギ跳びで階段を上るというとんでもないことをするツワモノもいました。

ウサギ跳びを知らない人もいるかと思うので、簡単に解説をしておきますね。

ウサギ跳びとは、膝を曲げて、つまりしゃがんだ状態のまま、ぴょんぴょんと飛び跳ねながら前に進むものです。

その姿がウサギに似ていることから、名前が付いたのだと思います。

 

今では、ウサギ跳びは百害あって、一理なしと言われていますね。

しゃがんだ状態から、足部の力でジャンプするのは、無理がありますし、

膝を深屈曲した状態で負荷をかけることが、膝の内部の半月板にとって良くないことは、

明らかになっています。

筋力トレーニングとしては意味があっても、

関節内にかかる負担を考えると、それをわざわざ運動メニューに取り入れる理由はないですね。

解剖学、整形外科領域に造詣の深い林典雄氏は次のように書いています。

「半月板は大腿脛骨関節の間に介在する線維軟骨で彎曲した大腿骨顆部とフラットな脛骨顆部との適合性を高め、単位面積当たりの圧力の分散に貢献しています。当然のことながら荷重が最もかかる膝関節伸展位では、半月板は大腿脛骨関節内で広く適合し、屈曲角度が増すにつれて、その適合性は低下していきます。うさぎ跳びなどの深屈曲における荷重ストレスが最も半月板にとって大変危険なのは当然のことと言えるでしょう。」と。

 

もうさまざまな場面でウサギ跳びが見られることはないかもしれませんが、

もし誰かが運動に取り入れている場面に遭遇した場合、

やらない方が良い理由をきちんと説明できるようにしておきたいものです。

 

お付き合い、ありがとうございました。

 

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