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膝の拘縮には頑固なものも多くあります。
例えば術後早期から介入して、腫脹予防などの管理もしっかり行っていたとしても、時に手こずってしまうようなものも確かにあります。
今回はそういった時にやっていただきたい方法のご紹介です。
それは、重錘などの外力を利用して、時間をかけて行う方法です。
そんな原始的な!って声が聞こえてきそうですが、効果は確実にあります。
理学療法士が触っているとき、過剰に力を入れてリラクセーションできない患者さんも、
一人でやっているときは力を抜くことができるなんてこともありますからね。
もちろんリハビリとしては、膝の構造から、「滑り・転がり」を考慮した徒手的な方法がベストであることには変わりないので、あしからず。
ストレッチの方法
ではやり方です。
とりあえず3つの姿勢で行う方法をあげてみました。1つ1つ、みていきましょう。
背臥位での膝の持続伸長
仰向けになります。クッションの上に足部をのせます。
膝の上に重錘(ベルト)をのせます。
腹臥位での膝の持続伸長
うつ伏せになります。
足部に重錘(ベルト)をつけます。
座位での膝の持続伸長
椅子に座り、前側に設置したもう一つの椅子に片脚をのせます。
膝の上に重錘(バンド)をのせます。
どのくらいの重りがいいの? また他の方法は?
重りの重さは2㎏程度が一般的です。
痛みが強いときは、調節してください。
ただ、重りで持続伸張を行うと防御反応が強く出てしまうという報告もあります。
重りを使った伸張より効果的なのは装具療法です。
以前に僕が働いていた施設では、たまに重度の拘縮症例に「ターンバックル装具」を作製していました。
ターンバックル装具とは、角度を調整でき3点支持で矯正を行える装具です。
夜間をはじめ長時間装着でき、少し伸張出来たら、角度を変えて更に伸張できるというメリットがありますが、なんせ値段が高い。
一時的な使用にそこまでお金を出してもらうか、迷うところです。
医師に相談して患者に適切な方法を検討しましょう。
ありがとうございました。
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