懐かしの「ダイアローグ・イン・ザ・ダーク」~今でも色あせない暗闇の体験~

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あるきっかけで、「障害」に関する文章を書きました。

昔に書いた日記を元にしたものだったのですが、その日記というのが、

以前に参加したことがある「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」という暗闇での体験型のイベントで感じたことをまとめた内容でした。

今回はその内容のご紹介です。

なんと、2006年の記録です。

文章は今と同じで下手くそ極まりないですが、その時感じたことが素直に書かれているので、まあ公開する意味もあるかなあと思い、ご紹介することにしました。

暖かい目でご一読くださいませ。

 

2006年の「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」

青山、梅窓院祖師堂ホールで行われている『ダイアログ・イン・ザ・ダーク』に行ってきました。
真っ暗な空間を、視覚以外の感覚を使って体験する、ワークショップ形式のエンターテイメントです。

視覚障害者であるアテンドに導かれて、暗闇の中で様々な体験をします。

暗闇の中にはいろんな部屋があって、僕らの視覚以外の五感を刺激する様々な仕掛けが施されています。

全部書いてしまうと、これから行こうとしている方に申し訳ないので書きませんが、

例えば枯れ葉の中を歩いてその音や感触を体験したり、吊橋や田んぼの畔道を歩いたり、農家の縁側でくつろいだり、縁日の屋台でソース煎餅をたべたり…。

暗闇の中で音、匂い、味、手触り・肌触りなど様々な感覚を駆使し、様々な体験をします。

未知の空間の中で、様々な感覚を総動員して対応しなければなりません。

 

普段、本当の暗闇を体験することってなかなかないでしょ。

実際体験すると、結構怖いものなんですよね。

人間が本来もっている原始的な恐怖なんでしょうか。

普通は時間が経てば暗闇に目が慣れてくるのだろうけど、真の暗闇って慣れることがないんですね。

いつまで経っても闇は闇…。

 

一緒のグループになったのは、僕を含め8人。

彼らと声をかけあうことで、恐怖は薄らいでいきます。

はじめは知らないもの同士、ぎこちなかったけど、一緒に体験を重ねることで仲間意識も芽生えてきます。

なんせ声かけしなければ、危険な目にも遭いかねませんから。

前の人とどう距離をとっていくかも難しいところ。

離れていれば、位置関係が分かりやすいけど、かえって近くだと分かりづらいもんなんですね。

お互いが向いている方向によって声が遠くに聞こえたりするし…。

他のメンバーにぶつかったり、ベタベタ触っちゃいました。

 

驚いたのは、見えるハズのないものが、見えるように感じる瞬間があったこと。

時々、本当に見えるように感じるんです。

見えないけど、見える。

手渡されたお煎餅の形を指先の触覚で感じ取り、持って食べる時にその形がはっきり見えるように感じたり…。

また、みんなで輪になって花火の音に耳を澄ますとき、線香花火のはかない姿が見えるから不思議。

他の感覚に集中し、それが研ぎ澄まされることで、見えるように感じるのかな。

普段体験する夜の闇の中では、かすかな視覚であっても、

それに神経を集中させることで対応しようとすると思います。

でも真の暗闇の中では早くから視覚を諦めることを強要されるから、

いやがおうでも他の感覚を呼び起こさなくてはいけなくなるんですね。

他の参加者が言っていた『感覚を開く』とはこういうことなのかな…と実感しました。(医療関係者の言葉ではないかな…(笑))

 

これは、単なる障害擬似体験とは明らかに異なります。

確かに、一時的に視覚障害者のようになることで、その一面は理解できます。

外の世界では自由に動き回っていた自分達が、暗闇の中では臆病な子どものように動けなくなり、

その中で状況を的確に捉える視覚障害者のアテンドの方に感嘆します。

そして暗闇から出たところでは、再び僕らは自由に動け、

アテンドの方がスタッフに椅子まで誘導される姿に衝撃を受けます。

でもそんな擬似体験だけが目的ではありません。

スタッフの言葉を借りれば、その空間は『異文化が交わることのできる新しいプラットフォーム』なんだろうと思います。

(以上、原文そのまま)

 

終わりに‥

こんな古~い日記を最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

このときは僕も聴覚を患っていなかったこともあって、喜々として楽しんでいますね。

今同じ体験をすると、また違った体験になるんでしょうね。

「ダイアログ・イン・ザ・ダーク」今でも継続しているのでしょうか。

コロナ禍で、なかなか難しい状況でしょうが、是非続けていただきたいものです。

全ての人に体験して欲しいです。

 

 

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