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仕事柄、患者さんにダイエットを勧めることが多い。
例えば膝関節症で歩行時に膝痛を訴える人。
荷重痛を考えるならば、体重は少なければ少ない方がいいに決まっています。
「膝の周りを囲んでいる、この筋肉がしっかりすると、膝を守ってくれますから…」
と筋力の重要性をアピールしつつも、
「そーですよね。筋力をつけるのも大切ですけど、体重はご本人が思っているより、膝にかかる負担は大きいんです。」
患者さんはふむふむと聴いてくれます。
「片足で立つと、体重の何倍もの圧が膝にかかるんです。1キロ落とすだけでも、何倍もの効果があるということですね。少し体重を落としていきましょうか。」
体重が身体に与える影響について、懇々と話をしていくと、
何となく患者さんの何か言いたげな患者さんの視線が気になってきます。
その視線を受けて、僕の方がソワソワしてきます。
(こんな太ったセラピストが話す内容には、どう考えても説得力がないはず。患者さんは気を遣って聴いてはくれてるけど、内心はわからない…)
と、心がザワザワ波打ってきます。
最終的には耐えきれなくなって、自分から
「僕が言っても説得力がないですよね〜。でも自分も関節が痛いから、余計によう思うんですよ。一緒に頑張りましょう。」と自虐的に答えて、終了となります。
数ヶ月後、やっぱり患者さんの体重は減らず、僕の体重も変化はありません。
やっぱり、太ったセラピストの言葉はイマイチ説得力に欠けます。
太ったセラピストから、ダイエットのことは聴きたくないですよね。普通は。
「太った人のダイエット本は読みたくない」し、
「どう見ても美しくないエステティシャンから、施術をして欲しくない」もんですよね。
そんなもんだと思います。
自戒を込めて、書いてみました。
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