〈スポンサーリンク〉
異常歩行とは
異常歩行を改善するためには、異常な部分を見つけ出すことが必要になります。
理学療法士であれば、患者さんの歩行を見た時に、どこに問題があるのかだいたい予想はつきます。
異常歩行の特徴と原因を簡単に述べてみました。
今回は、その第 1弾です。
鶏歩、下垂足歩行
脚関節を上に打ち上げる筋肉(前脛骨筋や長腓骨筋、短腓骨筋)の麻痺や筋力低下の時に起こる歩行です。
そのまま歩くとつま先を引きずってしまうため、大腿を高く持ち上げます。
また、接地も踵ではなく、つま先から地面に着くかたちになります。鶏の歩き方に似ていることが由来です。
【原因疾患】
・腓骨神経麻痺
・ポリオ
・シャルコー・マリー・トゥース病
ぶん回し歩行
下肢の麻痺などで、膝の屈曲や足の底屈が困難であるために、下肢を伸展した状態で外側に大きく回して振り出す歩行です。
【原因疾患】
・脳血管障害
・多発性硬化症
・変形性頚椎症
トレンデレンブルグ破行
支持する足の中臀筋の筋力が低下していると、逆側の骨盤が下がってしまう歩行がトレンデレンブルグ破行です。
それを補うために、あらかじめ低下した側に上半身を傾けて歩行するデュシャンヌ破行と区別しましょう。(これは第2弾で紹介します)
【原因疾患】
・先天性股関節脱臼
・中臀筋、小臀筋の筋力低下
ハサミ脚歩行
股関節内転筋の筋緊張が高いため、下肢を振り出すときに両膝が交差するような状態になる歩行です。
【原因疾患】
・痙性対麻痺(脳梗塞や脊髄損傷など)
・多発性硬化症
・小児麻痺
間欠性破行
歩行を続けていると、下肢にに疼痛や痺れなどが生じてしまい、休憩を余儀なくなります。
一時休憩することで、症状は改善するため間欠性破行と呼ばれます。
【原因疾患】
・腰部脊柱管狭窄症
・閉塞性動脈硬化症
・閉塞性血管性血管炎
以上、代表的な異常歩行をイラストと共にご紹介しました。
第2弾もご覧ください。
ありがとうございました。
〈スポンサーリンク〉