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終末期患者さんにリハビリはどう関わるか?
終末期がん患者さんに、リハビリの処方がなされることがあります。
また以前からリハビリが実施されていた患者さんが症状が悪化して、予後が数日だと予想される場合にも、セラピストとしてどう関わったら良いか悩まれた方も多いと思います。
医師から「やれ」と言われるし、さあどうしよう。
生命予後がもう少しある場合は、ADLの維持のために、筋力維持、関節可動域の維持などを行うことが主になるだろうし、患者や家族が在宅復帰を望めば、その目標に近づけるために尽力することでしょう。
しかし先に述べたように、状態が悪く、運動することも、喋ることも困難な患者さんに関わることにはちょっと躊躇してしまいます。
特に家族が駆けつけている場合などは、その家族との貴重な時間をリハビリのスタッフが奪っていいのかという疑問・葛藤も生まれます。
もちろんその時の状態によると思いますが、患者さんが望んでいるのであれば、少しでも関わりたいと、今は考えています。
というのは、今まで関わってスタッフが急に来なくなるのは、患者さんに不安を与えることになるでょうし、比較的時間に余裕があるリハスタッフだからできることもあると、考えるからです。
具体的な関わりとは?
では、どんな関わりがあるでしょうか?
ちょっと挙げてみますと‥‥
・痛痛の緩和
→マッサージ等のリラクセーション、物理療法(ホットパック等の温熱療法)、補装具の導入(コルセット等)
・呼吸困難の緩和
→呼吸の介助、呼吸法の指導、リラクセーション
・浮腫の改善
→リンパドレージ、マッサージ、ポジショニング、物理療法
・心理状態の安定
→心理的なサポート、傾聴(患者さんの訴えを聞く)
これはこれまでの患者さんとの関係性によるし、いきなり関係性を築けるものではないと思いますが、患者としてはスタッフに自分の訴えを聞いてもらえ、またスタッフから温かい言葉をかけるもらうだけで嬉しいものだと思います。
これは患者としての僕の実感です。
まとめ
まとめると、まずはADLを維持する通常のリハビリテーションをしますが、それが困難になった場合は、それより痛痛や呼吸困難の緩和などの苦痛を取り除くことに主眼が置かれることになります。
またメンタル面のサポートも重要です。
ありがとうございました。
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