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記憶障害とは
よく「昔のことは覚えているけれど、さっき言われたことは覚えていない」と言うことがあります。
これは記憶の2つの力『想起力』と『記名力』の違いです。
高次脳機能障害の患者さんは、昔のことは比較的覚えて保たれていますが(想起力は比較的保持できている)、さっき聞いたことを直ぐに忘れてしまう(記名力の低下)ことが多く見られます。
患者本人は記憶障害を自覚することができていない場合が多いので、まずは自覚を促すことが大切です。
本人の自覚がないと、メモを取るなどの代償手段を活用することができません。
実際、記憶障害を受け入れることは患者にとって苦痛を伴いますので(僕もそうでした)、医療従事者や家族は、優しく根気強く関わることをお願いしたいです。
記憶障害の特徴
以下に記憶障害の特徴を以下に挙げてみます。
・ついさっき行ったことを忘れてしまう
直前に薬を飲んだことを忘れて、2回飲んでしまったり、飲み忘れたりします。
・記憶力が落ちていることに対して自覚がない。また困っていない。
記憶力が低下していることに気がついていない人は多いと思います。
その上、なぜか自信満々だったりします。
・同じことを何度も聞く
一度聞いたことを、忘れて再び聞いてしまいます。
記憶障害の対処法はどうしたら?・・メモを取ることは有効?
記憶障害がある僕は、頻繁にメモを取ることにしました。
高次脳機能障害のため、的確に要点を書くことは難しかったし、その上、書いたメモが何処に行ってしまったかもわからなくなってしまうことがありました。
その対策としては、メモは複数にせずに1つにすること、そのメモをいつも同じところに置いておくことを考えました。
それでも完璧というわけにはいきませんでしたが。
記憶障害がある方の中には『メモとっていると、記憶力の練習にならないから良くない』といってメモをとることを否定する人もいます。
ですが、メモは重要な代償手段です。うまく活用できれば、その方がスムーズに生活ができるようになります。
ありがとうございました。