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僕は医療の現場で働いていますが、
担当している患者さんに障害が残る場合、身障手帳の作成に関わることがあります。(作成は医師の仕事なので、セラピストはその補助として身体計測のみ実施しています。)
また、リハの場面で、手帳の取得について相談を受けることがあります。
手帳は障害が固定してから申請するものなので、入院中にそんな話になることはまずありませんが、
外来の患者からは雑談の話題の一つとして、意見を求められることがあります。
「身障手帳って、持ってた方がいいのかしら?」
手帳の取得について、患者の中でも、意見は2分しています。
少しでもサービスの享受したい、あるいは税金の控除を受けたい、また医療費負担の軽減をしてほしい等、積極的に手帳を求める人もいます。
一方、消極的な人も一定数います。
「自分はそんな大袈裟なレベルじゃない」とか「障害者ってほどじゃないよ。」という人たちです。
手帳を持つことは、「自分は障害者である」ことを公に受け入れることになるため、躊躇してしまう気持ちもわからないわけではありません。
職場の上司や同僚に偏見の目で見られるのではないかと、不安に思う気持ちもあるかもしれません。
障害が軽く、手帳のメリットを感じない場合は、そうした精神的葛藤を抱えてまでしなくてもよいと思ってしまうのでしょう。
自分の場合
片耳難聴を患ってから、ざまざまな治療を試みましたが、思うような成果は得られませんでした。
右の耳が全く聞こえず、障害はこのまま固定するだろうと諦めた時、制度的なこともいろいろ調べてみました。
手帳もその一つです。
何とか元の職場には復帰できたものの、再発も見られ、制度的な安心を手に入れたいと思いました。
障害者枠の制度で働くことも可能ではないかと考えたのです。
将来、仮に別なところに職を求めることになった場合、若い優秀な人と競争して勝ち取るなんてことは限りなく不可能に近いですからね。
で、調べた結果は…
結果から言うと、無理でした。
僕の片耳は全廃で重度難聴になるのですが、もう一方の耳は聞こえるので、手帳取得の条件には当てはまらないようです。
片耳難聴でも、もう一方の耳も難聴(50dB)があれば、取得できるとのことでした。
まぁ、僕の場合、取得できてもも6級なのでメリットは少ないですが、なぜ取得したいと思ったかといえば、
先ほども書いた通り、将来が不安な状態で、何かしら安心が欲しかったからということもありますが、
それより、この苦しさを誰かわかってほしいという気持ちだったと思います。
見た目でわからない分、それをわかってもらうお墨付きのようなものが欲しかったんだろうと思います。
まとめ
ざまざまな考え方はありますが、手帳には税の控除があったり、また障害者枠の求人に応募できる等メリットは多いので、
取得できるのであれば、取得をお勧めします。
要らないと思えば、返却も可能ですし。
自分で持っていると公言しない限り、周囲に知れることはありません。
せっかく良い制度があるんですから、利用しない手はないですよ。
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